アリババが自動車アフターマーケット市場の地歩固め、スマート洗車「驛公里」に出資

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スマート洗車サービスの「驛公里(1kmxc)」がシリーズBで資金を調達したことが分かった。アリババ(阿里巴巴)による単独の戦略的投資で、金額は明らかになっていない。調達した資金はサービス拠点の拡大や技術研究に充てられる。

2014年に設立された驛公里は、2017年8月にスマート洗車機をローンチした。スマートフォンアプリでQRコードをスキャンし、「クイック洗車」、「ノーマル洗車」、「ワックス洗車」から希望のコースを選択してから、車を所定の位置に停車するだけだ。コースによって所要時間は3~7分、料金は10元(約160円)から15元(約240円)で、洗車後に支払う。

同社CEOの施恒之(Shi HengZhi)氏は、1000億元(約1兆6000万円)規模の巨大な洗車マーケットに目をつけてスマート洗車ビジネスを始めたという。従来の手洗い洗車には、人件費の高騰に伴って洗車料金も上昇していること、サービスの規格化が難しく全国展開が困難なこと、さらには汚水の処理など多くの課題がある。スマート洗車機なら、低価格で統一規格の全天候型サービスを提供でき、24時間汚水回収システムにより水を再利用できる。

驛公里の公式サイトより

驛公里によれば、今年末までに全国200カ所に洗車機を設置し、大手石油企業「中国石油化工(Sinopec)」などとの提携も行うという。同社は今後5年間で全国1万カ所に洗車機を設置することを目指している。

現在、驛公里の洗車機は業界最多の設置数台数で、規模の面で他社をリードしている。またハード、電子制御、IoT特許、システム全体の知的財産権を有しており、自社開発した洗車機をOEM生産することで、同社主導で製品設計や維持管理、コスト削減ができる。

今のところ、1日当たりの洗車数は約1万台で、1分間に6台が洗車する計算だ。洗車機1台の設置費用は1年間で回収できるという。

施恒之氏は、利用頻度が高く低価格かつ再現性が高いスマート洗車機は、自動車アフターマーケットにおける「新小売業(オンラインとオフラインを融合した新たなビジネスモデル)」の最も重要な入口だという。アリババが今回投資したのも、スマート洗車ビジネスの集客効果とアリババとの相乗効果に注目したからだ。

今年8月、アリババは自動車アフターマーケット事業へ本格的に参入、自動車メンテナンスの「金固汽車超人(qccr.com)」などと合弁企業「新康衆(Xinkangzhong)」を設立し、オフラインへの進出に力を入れてきた。そして今回、自動車アフターマーケット市場の隙間を埋めるスマート洗車ビジネスという最後のピースを手に入れた。

両社は今後、ルート開拓、金融サービス、サプライチェーンの分野で提携を進め、洗車からメンテナンス、中古車に至るまで、自動車の全ライフサイクルに関わるサービスで協力していく。

驛公里CEOの施恒之氏は英ケンブリッジ大学経済学部卒。CTOの陳思渝氏は米マサチューセッツ工科大学で修士号を取得し、米オラクルなどに勤務した経歴を持つ。
(翻訳・畠中裕子)

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