リアルの運動、メタバースに転送しNFT獲得。中国企業がアプリ開発

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リアルの運動、メタバースに転送しNFT獲得。中国企業がアプリ開発

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オンラインフィットネスの市場がコロナ禍で成長した。中国のコンサル会社・灼識諮詢(China Insights Consultancy)のデータによると、中国のオンラインフィットネス市場は2021年にフィットネス市場全体の47%を占め、オンラインフィットネスの月平均アクティブユーザーは16年の約140万人から21年の1億3800万人にまで伸びている。

さらに、VR(仮想現実)・AR(拡張現実)の技術が進化し、メタバースやWeb3のコンセプトが盛り上がりを見せる中、オンラインフィットネスの形態にも興味深い変化が生じてきた。これまではオンラインフィットネスというとソフトバンク・ビジョン・ファンドが出資する「Keep」のようにコンテンツを提供するサービスが多く連想されたが、近年ではより新鮮なアプローチが数多く登場してきている。例えばジョギングやウォーキングなど体を動かすことで収益を得られるM2E(move to earn)形式のNFTゲーム「STEPN」、米スタートアップ「Roam149」がリリースしたVRトレッドミルなどはいずれもメタバースの概念とフィットネスを融合させたものだ。一連の変化の中でゲーム的な属性やSNS的な属性が加わったことで、オンラインフィットネスのアプローチやおもしろさにバラエティが加わり、より優れたインタラクション体験が新たなキーワードとなった。

中国のフィットネス市場は巨大だ。VR、ARの進化も著しい。将来的にオンラインとオフラインの連動が可能になり、リアルとバーチャルの体験が融合すれば、大企業が誕生する可能性は大いにある。

「光形数字健身」はまさにWeb3を基盤としたデジタルフィットネス事業のプロジェクトだ。デジタルフィットネスを真の意味でソーシャルゲームに仕立て、新しいフィットネスの時代を定義することを目指している。このプロジェクトはWeb3アプリの開発を主に手がける北京の「光十一次方工作室」から誕生した。

コロナ禍で広く認知されるようになったオンラインフィットネスだが、プロジェクト責任者の劉睿氏は、オンラインフィットネスがヘッドセットを装着して1人で黙々と励むようなものではなく、より豊富なシーンや感情を伴うようになるべきだと述べる。こうした考えから見れば、フィットネスとWeb3の出会いは「天の引き合わせ」といえる。

「現在あるフィットネスミラーやVRトレッドミル、NFTなどはいずれも単体のプロダクトであり、これらを単体で取り扱っても、改善を重ねて息の長いビジネスモデルに育てていけるとは限らない。一方、我々が目指すのはこれらをまとめて『運動+ゲーム+SNS』を一体化させるデジタルフィットネスの新体験だ」。

光形数字健身の運営モデルは「運動してサービスを獲得する」ものだ。ユーザーが現実世界で運動すると、Web3の世界でユーザーの代わりとなって活動するデジタルヒューマンやデジタルキャラクターなどのデジタル資産を形成できるようになっている。

光形数字健身の運営モデル図解(インタビュイー提供)

光形数字健身はカメラやアルゴリズムなどの技術を駆使して、運動の過程をメタバース上の「創作ツール」に転換する。個々のユーザーにはデジタルキャラクターが割り当てられ、運動履歴を積み重ねていくことでそれぞれが独自のデジタル資産(デジタルヒューマン)を作り上げることができる。さらに次の段階では、これらのデジタルキャラクターとユーザー本人のデータを深く紐付けて、ユーザーの健康管理を支援するサービスを提供していく。

運動時の骨格特徴点の識別図解(インタビュイー提供)

光形数字健身がブランドとして描く最終的なビジョンは「アバターとヘルスケアを結びつけた」「より精密な健康管理のパーソナルサービス」だ。

またGameFi(ゲームファイ、ゲーム+金融)としては収益を得ることが目的のP2E(play to earn)形式ではなく、ゲーム性の高さをより重視している。今年ブームとなったSTEPNの場合、プレイ開始時にNFTスニーカーを1足以上購入する必要があり、その後は歩くごとにトークンを獲得できるが、これは財テクと同様に元手を増やすことが目的になっており、ゲームの皮をかぶった金融商品の一種とも言える。

そのため、光形数字健身はまず初期ユーザーの積み上げを重視した。劉睿氏は「NFTを発行した後はリアルでシティマラソンを開催したり、KOL(特定の分野に特化したインフルエンサー)を巻き込んだりしながら多くのユーザーを取り込みたい」と述べている。

さらに、旗艦施設としてリアルのフィットネス体験館も建設中だという。体験館ではユーザーの体の動きや状態をカメラがリアルタイムで捉え、デジタルキャラクターに反映してスクリーン上に投影するという。

光形数字健身が開発したフィットネス実践中のバーチャル画像(インタビュイー提供)

現在は製品開発の最終段階に入っている。フロントエンド、バックエンドともに技術面は検証が済んでおり、アプリ開発も完成に近づいた。デジタルヒューマンをフィットネスのサービスや健康管理でどう展開していくかがローンチ後も引き続き課題となっていくという。

(翻訳・山下にか)

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