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中国の新興高級香水ブランド「聞献 DOCUMENTS」(以下、聞献)がこのほどシリーズA+で数千万元(数億円)を調達したと発表した。今回の資金調達は「凱輝基金(Cathay Capital)」傘下の「凱輝消費共創基金」と仏化粧品大手ロレアルが中国で初めて設立した投資会社「上海美次方投資(Meizifang Investment)」が共同で出資している。
「聞献」は2021年に設立。「禅酷CHANKU」(訳者注:「禅」と「酷(COOL)」からの造語)というオリジナルのジャンルを確立し、賦香率(アルコールなどの基剤に溶かした香料の割合)を15~25%とした高濃度の香水を主力製品としている。製品には中国産あるいは中国由来の原料を用い、Z世代にオリエンタルな香りを体験してもらいたいとしている。
高い消費能力を持つZ世代に同ブランドの「禅酷」スタイルを体感してもらえるのはどのような製品だろうか。
まず「聞献」は現時点で高濃度の香水に特化した唯一のブランドだ。世界でメジャーなブランドの香水の賦香率は8〜15%で、4時間から8時間香りが続くが、「聞献」は香料を2倍の濃度にしたことで12時間香りが持続するようにした。
次に、香調(ノート、香りの種類を表す分類)にヨモギ、クルミ、トウシキミ(八角)、ヒマラヤスギ、ハクモクレンなど中国的な要素が濃い物を加えることで、中国の消費者が香りに対し親近感を持てるようにした。
そして香りはユニセックスなものとし、甘さやパウダリーな(粉っぽい)感じを取り除いた。香りに対するイメージを使用者の想像に任せることで、儒教や仏教、道教哲学の「受容」を体現しているという。
最後に、未来の目線に立って中国文化を深く掘り下げ、製品にストーリー性を与えた。ある香水のボトルを例にとると、そのデザインの着想は伝統的な「ほぞ継ぎ(釘を使わない木材の接合方法の一つ)」から来ているという。ほぞ継ぎの強固な構造で表現したのは香りの濃厚さと持続性の長さだ。さらに伝統の香袋を模した吊り下げタイプのフレグランスシリーズ「安福」は、伝統的でありながら常識を破ったデザインでもある。ケースは丸く可愛らしいコウモリの形で、中国人が伝統的にコウモリに抱く「福」のイメージを体現した(訳者注:コウモリは中国語で発音が「福に変わる」と同じ)。
香水は商品体験が重要であるため、「聞献」は先にオンラインでテスト販売することは考慮せず、設立当初から実店舗での販売をメインとしている。今年9月の時点で上海の淮海路とケリーセンター、北京の体験型デパート「SKP-S」に3店舗を構えるほか、来年には8店舗をオープンさせる予定だ。
同社の創業者である孟昭然氏は1987年生まれ。四川省成都出身で、フランスで撮影を学んだ。帰国して広報関係の仕事に就き、主に高級ブランドや日用消費財関連の企業で経験を積んだ。今回ロレアルから出資を受けたことに関して孟氏は、ロレアルは独創性のあるブランドをとても尊重するとしたうえで、「製品に革新性があり、大胆にも高価格で売り出す。この点だけでロレアルを動かすのには十分だった」と率直に語った。そのほか、ロレアルとは中国の若者の起業理念やブランドコンテンツのインスピレーションに関して深く話し合ったという。
Z世代が「聞献」の製品を買うのは、製品が中国文化に関連していることや中国発のブランドであることも一因だ。しかし、孟氏は文化で消費者を縛ることはしたくないと話す。文化に国境はなく、「聞献」は世界の消費者に受け入れられるような「コンテンツ」になることを目指すという。
(翻訳・山口幸子)
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