アプリで画像撮影し即出力 中国発3Dプリンター「KOKONI」、日米市場にも進出

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アプリで画像撮影し即出力 中国発3Dプリンター「KOKONI」、日米市場にも進出

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3Dプリント技術は世に出て以来、市場全般から注目を受けている。近年は仮想世界と現実世界をつなぐニーズが日増しに高まっていることから、海外ではコンシューマー向け3Dプリンターが爆発的に売れており、数多くのプレイヤーが同分野に参入してきている。しかし、3Dプリントは利用ハードルが高く費用もかかることから、主なユーザー層はDIY愛好者などに集中している。

業界参入者が増え、成熟市場で戦う以外に、新たな成長市場をいかにして切り開くかが重要になってきた。現状のユーザーが比較的限られていることから、利用のハードルを下げるとともに、幅広い用途を創出することが一般消費者用3Dプリンター市場の成長源となっている。

このほど、コンシューマー向け3Dプリンターを開発する「魔芯科技(Moxin Technology)」が、プレシリーズAで数千万元(数億〜十数億円)を調達した。徳石投資(MORAL STONE INVESTMENT)が単独で出資した。調達した資金は主に複数の製品シリーズの開発と生産実現、国内外市場の積極的な開拓に充てる。

2021年に設立された魔芯科技は、独自にコンシューマー向け3Dプリンター「KOKONI」を開発した。より手軽に使えることをコンセプトとしたデスクトップ3Dプリンターだ。今年3月には、中国大手スマホ・IoT家電メーカーXiaomi(シャオミ)傘下のクラウドファンディング・ECプラットフォーム「小米有品(Xiaomi YouPin)」でリリースされ、600万元(約1億2000万円)以上を集めた。現在、日本や米国でも販売している。

創業者の陳天潤CEOによると、コンシューマー向け3Dプリンターが現段階で向き合う課題は主に二つある。一つは価格で、現在市場に流通する大部分の製品は数千元から1万元以上(数万円〜二十数万円)だ。一般消費者にとっては大きな出費になる。もう一つは使用の難しさ。大部分の製品は購入後まず自分で設置や調整を行い、実際に使うときもモデリングやスライシングなどある程度専門的な技術を必要とする。成功率や出来栄えも確実性が高いとは言い難く、技術の改善によってこれらをクリアする必要がある。

魔芯科技は長年かけて積み上げた技術を基盤として多機能3DプリンターKOKONIを作り上げ、ソフトウェアとハードウェアの両方を活用して手の届きやすい価格を実現した。

ソフトウェアに関しては、独自に開発したアプリ「KOKONI3D」を使いワンボタンで出力ができる機能を実現した。3種類の出力方法があり、これらを選択させることで操作を簡単にした。一つ目は常時更新されるアプリ内のモデルライブラリーからプリントしたいモデルを選んで出力する方法で、二つ目はプリントしたいモデルを自身でアップロードし、出力する方法。三つ目は撮影した画像からモデルを起こす方法で、アプリ内カメラで撮影して直接3Dモデルを生成し出力する。

画像を撮影してモデルを起こす方法については、「物品」と「人物」の2種類に対応している。この機能は主にディープラーニングを用いて実現した。全体的なセマンティックデータ(意味情報)に照明や質感などの予備情報を加味して第1段階の完成図を描き、最終的にこれをさらに最適化。ユーザーが撮影した画像を最大限リアルに再現し、なおかつプリントアウトが可能な3Dモデルとして合成する。

ハードウェアに関しては、底面も側面もA4用紙に収まるほどのコンパクト設計で、購入後は組み立てもレベリング(水平化)もせずにすぐ使えることが強みだ。プリント材料も自動で供給される。

KOKONIの外観

コンシューマー向け3Dプリンターで以前から問題視されている安定性の問題については、独自に開発した押出機のパーツやプラスチック材料などを用いることでモデル表面をよりなめらかに、プリントの過程をよりスムーズにし、詰まりやフリーズなどのトラブルを減らしている。陳CEOは「利用のハードルを下げるために我々がまず作ったのは、スマートフォンで操作するIoT製品だった。それをもとにアルゴリズムをアップデートすることで継続的に製品をバージョンアップさせ、プリンターとしての価値を存分に発揮させることができる。また、製品のメンテナンスは最低限で済むようにしている」と述べている。

KOKONIのプリンターの発売時価格はわずか999元(約2万円)で、プリント精度は0.04mm、プリント速度は80mm/秒を実現した。この価格設定について陳CEOは「たとえ難しい技術が使われていても、コンシューマー向け3Dプリンターは簡単に操作できて多くの人が使える製品であってほしい」と述べた。

(翻訳・山下にか)

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