日米企業の独占を打破 マシンビジョン支える高精度光学レンズ、中国企業が開発

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日米企業の独占を打破 マシンビジョン支える高精度光学レンズ、中国企業が開発

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マシンビジョン技術の台頭に伴い、中国ではソフトウエアやハードウエアの企業が大きな成長を遂げてきた。AIアルゴリズム企業がソフトウエアを通じて検出や認識の性能を向上させ、ハードウエア企業はアルゴリズム運用に必要なデータをより正確に取得するための光学レンズを開発している。

こうした光学レンズを手がける企業のひとつに、2011年設立の「慕藤光(Mvotem Optics)」がある。同社はズームレンズや高精度計測用のテレセントリックレンズなど複数の製品シリーズを展開しており、センチメートルからマイクロメートルまで幅広いシーンに対応できるため、半導体や次世代ディスプレイ、新エネルギー、医療などで広く活用されている。

慕藤光の共同創業者で執行責任者の劉鵬氏の話によると、同社の顧客の多くはかつて日本や米国などの光学レンズを使用していたが、納期の長さやレスポンスの遅さ、価格面などがネックとなり、中国国内のより優れたソリューションに魅力を感じるようになったという。

同社は2020年に、従来の光学製品からインテリジェント化された撮像光学系へと軸足を移し始めた。検出や識別、測位などを行う装置は、フォーカスと撮像という2つの機能的な問題を解決する必要がある。CMOSイメージセンサーやレンズ、光源などはいずれも撮像に関わるもので、光信号を効率よくデジタル信号に変換するためのものだ。それに対し、慕藤光はフォーカス性能にアプローチし、光信号取得の質と効率を向上させることに注力してきた。

フォーカス性能は撮像光学系の重要な要素だ。従来はデバイスメーカーがオープンソースソフトウエアをベースにカメラの二次開発を行っていたが、この方式ではデータ量が膨大でフォーカス速度が遅く、ピント追従も不可能なため、業界のニーズに対応できない。ディスプレイ産業では、ミニLEDやマイクロLEDに使用されるLEDチップ全ての外観検査を行うため、マイクロメートル単位での高速フォーカスが求められるが、高倍率レンズでは被写界深度が浅く、少しの動きでピントがずれてしまう。

慕藤光の高速オートフォーカス光学モジュール

慕藤光は多年にわたる研究を経て、初のセンサー製品であるポイントレーザーオートフォーカスセンサーとラインレーザーオートフォーカスセンサーを発表した。自社開発のズームモジュールと光学レンズを組み合わせることにより、マシンビジョンへの高速かつ柔軟な活用を実現、フォーカス速度は10倍になり、フォーカスの質が大幅に改善されたほか、リアルタイムのピント追従も可能にした。今後はさらにセンサーやカメラ製品のラインナップを増やしていくという。

慕藤光のレーザーオートフォーカスセンサー

10年の経験を生かし、慕藤光はさまざまな業界に及ぶ2000社以上の顧客を獲得してきた。同社が製品を提供している企業にはASMインターナショナルなどの半導体製造装置メーカー、Hexagonなどの計測器メーカーのほか、レーザー機器メーカーやディスプレイ分野の設備メーカーなどがある。2021年には数千万元(数億~十数億円)の売上高を達成。

現在、慕藤光は資金調達を進めている。2011年の創業以来初となる資金調達だという。

(翻訳・畠中裕子)

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