高齢化進む中国の建設業界、高所塗装ロボットで人手不足問題解消

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高齢化進む中国の建設業界、高所塗装ロボットで人手不足問題解消

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国家統計局のデータによると、中国の建設労働者は過去7年間で年平均100万人以上、累計で1000万人近く減っており、2021年末時点で5164万人となった。また、建設労働者の高齢化も進み、現在は3分の1が50歳を超えている。

中国建築業協会の統計によると、中国の建設業において情報化投資は生産高全体に対して0.08%にとどまっており、欧米先進国が1%前後であることを考えると、大きく拡大する余地がある。

建設業の高所作業はその特殊性によって危険度が高い上、施工の難易度が高く効率が低いと言え、作業員の確保が難しい。また、高所吹き付け塗装は繰り返しの作業が多い。統計から試算すると、外壁の高所吹き付け塗装ロボットには年間2000億元(約4兆円)ほどの市場需要が見込まれる中、中国のスタートアップ「逆動科技(Nidong Keji)」は人の代替に対する大きなニーズや市場規模の大きさなどを考慮して、高所吹き付け塗装で建設ロボット分野に参入することを選んだ。

同社は広東省深圳市に本社があり、深圳市と湖南省長沙市に研究開発拠点を持つ。高所塗装ロボットを中心にプレハブ建築、内装、主体構造施工などさまざまなシーンに目を向け、建設業界に安全で信頼性のあるロボット製品とロボット建設ソリューションを提供している。

現在は3機種の高所吹き付け塗装ロボットを開発しており、中・高層住宅や橋梁、トンネルなどさまざまな建築物の高所吹き付け塗装シーンに対応している。

アーム式吹き付け塗装ロボットは各種建築物の中でも複雑な形状の外壁に吹付け塗装が可能で、5軸のロボット本体と多軸アクチュエーターによって構成され、作業時に死角を作らない。5種類の計24個に上るセンサーが搭載され、複雑な環境の感知と測位、高精度のサーボ制御、パラメーター式吹き付け塗装など複数のスマート技術が組み合わさっている。すでに実用化されており、施工面積は累計3万平方メートルを超え、従来工法に比べ3~5倍の効率、約20%の塗料ロス削減、30~40%のコスト削減を実現した。

他の2機種は工場でのテストを終え、それぞれ来年の半ばと年末に実用化が計画されている。

同社は今後、左官、鉄筋、プレハブなどさまざまなシーンに対応するロボットを展開し、スマート建設の全工程でロボット技術を応用するためにR-EPC(Robot Engineering Procurement Construction)と呼ばれる「ロボット技術による設計、調達、建設の一括請負」モデルの構築を目指す。

すでに中交第一公路勘察設計研究院、中国建築第五工程局、招商局重慶交通科研設計院など調査、設計、施工を手掛ける中央企業(中央政府管轄の国有企業)と提携し、「中交ー逆動スマート交通建設聯合イノベーション・応用センター」などの協力プラットフォームを立ち上げており、実際のプロジェクトでロボット技術の標準制定と市場普及を共同で進めている。

二十数人いる社員のうち8人が博士で、英国のケンブリッジ大学、シンガポールの南洋理工大学(NTU)、中国の清華大学などを出ており、土木、機械、制御、感知、航行誘導など建設ロボットのコア技術を専門的に学んだ。創業者の王龍博士は10年以上にわたって工業化建築の分野に携わり、建設ロボットの関連特許を100件余り出願している。

同社は今年7月、エンジェルラウンドで信天創投(Albatross Venture)から1000万元(約2億円)以上を調達した。すでに次の資金調達計画を進めているという。

(翻訳・大谷晶洋)

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