「企業イベントを手軽にメタバースへ移す」 バーチャル空間「MR Stage」、アリババやテンセントからも資金調達

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「企業イベントを手軽にメタバースへ移す」 バーチャル空間「MR Stage」、アリババやテンセントからも資金調達

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オンライン・バーチャルイベントのサービスプラットフォーム「随幻科技(MR Stage)」がシリーズAで数億元(数十億円)を調達し、中国IT大手アリババ集団傘下の「阿里巴巴(中国)網絡技術」を株主に迎えた。随幻科技は昨年8月にもプレシリーズAでテンセント(騰訊控股)や紀源資本(GGV Capital)などから数千万ドル(数十億円)を調達している。

随幻科技は2020年11月30日に設立された。当時は多くの企業が客観的に見て大規模なオフラインイベントを開催できない状況だった上、一般的なオフラインイベントではコストの半分以上が参加者の移動や宿泊、会場設営にかかっていた。イベントをオンライン化すれば、主催者が抱えるこれらの悩みは大きく減るだろう。

電気自動車(EV)メーカーの小鵬汽車(Xpeng Motors)、カルティエ(Cartier)、LINE FRIENDS(ライン フレンズ)などの顧客が、VR(仮想現実)空間で発表会やライブ配信などのイベントを立ち上げる中、随幻科技は「イベント開催」の課題を感じ、そこに大きな市場の需要を見出した。創業者の洪煦CEOは「我々はこうしたイベントをどのようにオフラインからオンラインへ移し、コスト削減と効率化を実現するかを考えてきた」と話す。

同社は数カ月にわたる技術・プロダクト開発を経て、2021年に3Dリアルタイム・バーチャル・ソリューションをプロダクトとして市場に投入し始めた。その後に発表した「随幻空間」「随幻空間SAAS」「随幻バーチャル制作ワークステーション」といったソフトウエアとハードウエアは、企業のオンラインイベントやオンライン年次総会、オンライン展示会、オンライン発表会、オンライン教育、ライブ配信、コンテンツ制作などで広く使われている。同社は阿里巴巴(中国)網絡技術の出資に先立ち、アリババ傘下のビジネス向けコミュニケーションプラットフォーム「釘釘(DingTalk)」と提携し、今年9月に開催された釘釘のデジタルサミット「秋季釘峰会」でバーチャルイベント・ソリューションを発表していた。

随幻空間の画面

随幻科技は「企業イベントを手軽にメタバースへ移す」をスローガンとしている。随幻空間シリーズはユーザーが自分で構築可能な専用3D世界、時と場所を問わずアクセス・交流が可能なバーチャル空間を提供し、釘釘やビデオ会議プラットフォーム「騰訊会議(Tencent Meeting)」などとシームレスに接続できる。ユーザーは随幻空間をベースに、複雑な機器や大規模なチームが無くても1人のヒトと1台のノートパソコンだけで、オフラインと変わらないバーチャルイベントを立ち上げられる。

洪CEOは「ユーザーはプロダクトの機能とコンテンツの質を重視するため、当社は研究開発とコンテンツ制作を担当するスタッフの割合を大きくしている」と話した。市場に出されたプロダクトに対するユーザーのさまざまなフィードバックをもとに、同社は技術とコンテンツの2つをエンジンとする戦略に着手したという。

随幻空間で開催された中国・欧州基金オンライン・バーチャルフォーラム

同社は創作エンジン機能をプロダクトに組み込んで使いやすい3Dエディターを作り、ユーザーが自身のアイデアをもとに個性的な3D作品を手軽に作成できるようにした。また、3Dシーンテンプレートから3Dツール、3D特殊効果に至る豊富な3D素材ライブラリを作り、発表会、展示会、フォーラム、授業などに対するユーザーのさまざまなオンラインイベントの需要に応えている。

メタバース産業の盛り上がりと市場の継続的な需要拡大に伴って、随幻科技のプロダクトは手軽なバーチャルイベント体験を多くのユーザーに提供しており、自動車製造の上汽大衆汽車(SAICフォルクスワーゲン)、頭髪化粧品のシュワルツコフ(Schwarzkopf)、複合企業の万達集団(ワンダ・グループ)や中国信息通信研究院(CAICT)、中国日報(China Daily)などの企業および機関が利用している。

随幻科技の事業規模はこの2年間で飛躍的に大きくなった。市場の需要は今後も拡大すると見られ、洪CEOは来年も更なる成長を見込んでいる。

(翻訳・大谷晶洋)

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