7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
パワード義足を開発する「BionicM(健行仿生)」がこのほど数千万元(数億円)を調達した。NECキャピタルソリューションの全額出資子会社NVenture Capitalが出資を主導したほか、新生企業投資、東京大学が全額出資する東京大学協創プラットフォーム開発(UTokyo Innovation Platform)、きらぼしキャピタル、ちばぎんキャピタル、AIS CAPITAL、個人投資家の前Anker Japan CEO井戸義経氏、EPSホールディングス代表取締役の厳浩氏も出資した。
BionicMは2018年に日本と中国で設立され、東京と深圳に拠点を置く。人の移動能力を高めるウェアラブルなスマートロボットに特化しており、東京大学のヒト型ロボット技術を活用してパワード義足を設計した。BionicMは米食品医薬品局(FDA)への申請を準備中で来年にも米国市場に参入する予定だ。米国の代理店と話し合いも進めている。
世界で販売中の義足は動力を持たないものがほとんどだ。動力アシスト機能のない義足では体に負担がかかり、日常生活も制限される。世界で下肢切断者が増加する中、下肢切断者の運動能力と生活の質を考慮すると高機能の義足が必要だ。下肢切断者は世界で約1200万人に達し、市場規模は約60億ドル(約8200億円)になる。
BionicMは2021年、日本と中国でパワード義足Bio Leg(白鴎)を発売した。高機能義足の市場はこれまで欧州と米国の企業の寡占状態にあり、アジアの企業が高機能のパワード義足を開発、生産、販売するのは初めてとなる。パワード義足は15年に東京大学情報システム工学研究室(JSK)が開発に着手し、18年に正式にBionicMの名義で開発、生産を手がけ、 10世代にわたるサンプルの改良を重ね21年ついに量産販売を開始した。
Bio Legのモーター駆動技術をBionicMが自社開発したことは注目に値する。孫小軍CEOは「いかなるシーンでも安全に使用できるよう、瞬間的に大きな電流を流して大きなトルクを出力する。逆方向に動く時は逆方向電圧保護機能が働くほか、エネルギー回収機能で電気エネルギーをEDLC(電気二重層コンデンサ)に貯蔵する」と説明する。Bio Legで開発したモーター駆動のコア技術は、他のロボット分野への応用が期待される。モーター駆動技術とモーターを活用すればロボット駆動のソリューションを提供できる。
より多くの人が製品を利用できるよう、同社は今年2月初めに価格を抑えたCybo Leg(賽博)を発表した。コストパフォーマンスが最高のパワード義足になる見込みだ。
従来の歩容解析は室内で測量設備を使用しなければ膝関節や股関節の角度、地面反力などのデータを得ることができず、屋外での日常の動きのデータを集めにくかった。しかし、Bio Legは複数のセンサーを取り付けているため場所や時間を問わずデータを取得できる。また、取得したデータはリハビリや歩容分析に活用している。リハビリの進展状況を可視化して効率的に進めてもらうため、義肢装具士、理学療法士、義足のユーザーにデータを提供している。
孫CEOによると、米国市場開拓のため今年下半期にも資金調達を実施する予定だという。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録