コードレスで、家も車も簡単に掃除・消毒。スチームクリーナー「Dayoo」が資金調達

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コードレスで、家も車も簡単に掃除・消毒。スチームクリーナー「Dayoo」が資金調達

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スチームクリーナーを開発する中国スタートアップ企業の「大佑科技(Dayoo)」が、エンジェルラウンドで国中創投(Shenzhen Guozhong Venture Capital Management)から数千万元(数億〜十数億円)を調達した。

2020年、新型コロナウイルスのパンデミック初期に各国で消毒や殺菌に対する需要が爆発し、「消毒液」は品薄が続いた。そこで、別の消毒・殺菌方法としてにわかに脚光を浴びたのがスチームクリーナーだ。関連データによると、スチームクリーナーの主要市場(米国、英国、ドイツ、日本)におけるGMV(流通取引総額)は急速に伸び、19年の1億1700万ドル(約160億円)から22年には38億7000万ドル(約5300億円)へと年平均成長率35.2%で推移している。

健康に対する人々の意識が高まり、次世代の消費者が家庭用清掃ツールに除菌・抗菌・除臭などの機能を求めるようになったことで、清掃用品には新たな製品カテゴリーが生まれた。しかし、これまでのスチームクリーナーは邪魔なコードがついていたり取り扱いが面倒だったりと消費者を満足させるものではなかった。使い勝手に優れたスチームクリーナーが現れれば業界の新たな成長エンジンになる可能性があり、スチームクリーナー市場も一層拡大すると見込まれる。

2020年に設立された大佑科技は、家具や車など家中のものをきれいにできるスチームクリーナーを専門的に開発。同年にスマートフォン・IoT機器大手シャオミ(Xiaomi)のオンラインショップでスチームクリーナーを発表して100万ドル(約1億4000万円)以上の資金を集め、21年には米クラウドファンディングサイト「Indiegogo」でも65万ドル(約8900万円)以上を調達している。22年にはモジュール化されたコードレス製品を米クラウドファンディングサイト「Kickstarter」でリリースし、今後も日本や韓国のクラウドファンディングサイトでリリースしていく予定だ。

大佑科技の製品

同社の創業者・孫隽CEOによると、中国製・海外製ともに現在のスチームクリーナーは完璧とは言えず、適温まで加熱を待つ時間が長い、コードレスだと連続稼働時間が足りないなどの問題がある。「そこで我々自身が最も口うるさい消費者となったつもりで実際の使用時に直面する最大のペインポイントを探し出し、エンジニアのアプローチでこれらを解決することで、優れた使い勝手を確約できるようにしている」と孫CEOは述べた。

大佑科技が解決した主なペインポイントは2つある。

1つ目はコードレス化だ。家庭用クリーナーの進化がもたらす使い勝手の大きな変化は、腰を曲げずに済み、移動も楽になることだ。そのためコードレス化は重要になる。市場のデータでも、掃除機に占めるコードレス機の割合は2021年の13.1%から22年には30.9%まで伸びている。つまり、消費者はコードレス製品に乗り換えるために望んで支出をするということだ。

2つ目は優れた操作性だ。給水の手間や加熱を待つ時間などを解決することもここに含まれる。大佑科技のスチームクリーナーはワンタッチで自動給水が完了する。従来のスチームクリーナーは水を加熱するのに2分半から8分半かかったが、同社の製品は30秒で済むようになった。

さらに、同社のスチームクリーナーは2つのユニットに分かれている。1つは有線のドックで、据え置き型スチームクリーナーとコードレスクリーナーユニットの充電スタンドを兼ね、台所やリビング、寝室などの清掃に使う。もう1つはコードレスクリーナーで、車、床、床、トイレや浴室に使う。

大佑科技の製品

特許権保護に関しては、同社の核心となるコードレスの蒸気発生技術で特許を出願している。孫CEOは「意匠権や実用新案権の効力には限りがあるため、我々は今回、製品の原理に関わる部分で特許権を申請した」と述べている。

(翻訳・山下にか)

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