世界の教育機関が続々導入、触って学べるプログラミング教材「マタタラボ」が資金調達

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世界の教育機関が続々導入、触って学べるプログラミング教材「マタタラボ」が資金調達

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革新的なSTEAM教育ソリューションを提供するエドテック企業「マタタラボ(瑪塔創想)」が、シリーズA+で中国の汾湖創新産業投資から数千万元(数億~十数億円)を調達した。これ以前にも同創偉業(Cowin Capital)や中南創投(South China Venture Capital)などから出資を受けており、現在の評価額は数億元(数十億~百数十億円)に達している。

マタタラボは2017年設立、幼児向けプログラミング教育に焦点を当て、3~9歳の子どもが楽しく学べる物理的なプログラミング言語を開発した。画面を見ながらコマンドを組み立てるプログラミング言語とは異なり、コンピューターのコマンドを視覚的なアイコンに変え、アイコンのブロックを積み木のように組み立てるだけでプログラミングできるようにした。付属のロボットがコマンドを読み取りタスクを実行する。

「さわれるプログラミング」というコンセプトのもと、マタタラボでは家庭向けと教育機関向けの2つの製品ラインで展開している。家庭向けの「マタタラボHome」は家庭用ハードウエア、親子プログラミングレッスン、コンテンツ、練習帳、プログラミングゲームなどを提供する。教育機関向け「マタタラボEdu」は教育用のハードウエア、幼稚園・小学校・教育機関向けのカリキュラム、専門トレーニングやカスタマーサービスを提供するほか、グローバルコンテストも開催している。

日本でも製品を展開している同社は、現在、海外事業で目覚ましい進展が見られている。例えば欧州の教育機関団体European SchoolNet、ポルトガル教育省、イスラエル教育省など地元機関と緊密に連携することで、教員の研修システム構築を支援したほか、学習者のロイヤリティを高める豊富なコンテンツのオンラインコンテストを提供してきた。マタタラボのデータによると、2020年と21年に同社が主催したオンラインプログラミングコンテスト「マタタワールドロボコン(MWRC)」の決勝に、20カ国以上から1万人以上が参加したという。

マタタラボは、独自性を打ち出すことにより海外市場での勢力拡大を進めたい考えだ。新たに10カ国ほどで事業を開始し、現時点で70以上の国や地域に進出している。ドイツ、イタリア、スペインなどのベンチマーク市場では普及率が5%から10%に上昇した。同社のプログラミングキットは、ロシアやフランスの教育省がプログラミング入門用教材に指定しており、両国が購入する教育用品のホワイトリストに載せられている。

市場調査会社フロスト&サリバンの統計によると、中国の教育用スマートロボットソリューションの市場規模は売上高ベースで、2017年の6億元(約117億円)から21年には23億元(約447億円)に拡大しており、この間の年平均成長率は39.9%に達する。

中国国内では、22年に「テイルボットPro」が青少年スクリーンレスコーディング技能レベルテストの公式推奨機器となった。このテストは中国工業情報化部教育・試験センターと中国電子教育学会が共同で実施している。アフターコロナのオンライン教育ブームで、プログラミング教材の普及率が大幅に高まり、マタタラボの消費者向け製品も中国市場で著しい成長を見せている。22年の売上高は数千万元(数億~十数億円)に達し、消費者向け製品の割合は約30%だった。

今回の資金調達により、今後は江蘇省蘇州市呉江区にある汾湖経済開発区に中国事業本部を設立し、マーケティングセンター、国際教育交流センター、AI研究開発センター、生産製造センターを建設する計画だという。

(翻訳・畠中裕子)

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