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TikTokを運営する「バイトダンス(字節跳動)」が地域コミュニティ(=社区;中国の行政区画の一形態)向け共同購入サービス「今日買菜」のインキュベートを検討し始めていると、同社に近い人物が明らかにした。バイトダンスはすでに山東省と河北省のいくつかの都市で倉庫の選定やサプライチェーンを中心とした調査を行ったという。
今年発生した新型コロナウイルスのパンデミックにより、企業参入が加速する地域コミュニティ向け共同購入サービスは、EC事業者にとって次なる突破口と見なされている。ショート動画プラットフォーム「快手(Kuaishou、海外版は「Kwai」)」が湖南省長沙市でテンセントが支援する共同購入型生鮮EC「興盛優選」を中心とする地域コミュニティ向け共同購入の調査を開始したとメディアが報じたが、情報が真実ならば、同様にコンテンツプラットフォームからECプラットフォームへ転換したバイトダンスは無関心ではいられないだろう。
現在、数多くの大企業が狙いを定める地域コミュニティ向け共同購入サービスは、競争が非常に激しくなっている。新型コロナウイルスの流行後は「十薈団(NICETUAN)」、興盛優選、「同程生活(Tongcheng Life)」が市場の主導権を握っていたが、現在はライドシェア大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」、生活関連O2Oサービス「美団(Meituan)」、ソーシャルEC「拼多多(Pinduoduo)」など大手インターネット企業が競い合うように参入している。
滴滴出行は大金を惜しみなく投じ、美団は配送に顕著な優位性があり、拼多多はソーシャルECの王者と呼ばれているなど猛者揃いだが、ECプラットフォームとして歩み出したばかりのバイトダンスには、今なおサプライチェーンなどのインフラが不足している。
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