DiDi傘下のシェアサイクルが630億円調達 地方需要や法整備が追い風に

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中国ライドシェア大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」傘下のシェア自転車ブランド「青桔単車(DIDI BIKE)」がシリーズBで6億ドル(約630億円)を調達し、同時に銀行から4億ドル(約420億円)以上の与信枠を獲得するという。

これについて36Krは滴滴と青桔の関係者に問い合わせたが、まだ回答がない。

2018年初め、滴滴は青桔単車を立ち上げた。当時自転車と電動自転車のシェアリング事業は別々の部署が担当していたが、翌年6月に統合された。2019年末、ブランドも青桔に統合され、現在すでに全国200以上の都市で運営している。

2020年4月、青桔は初めて10億ドル(約1050億円)以上を調達し、1年足らずのうちに2回資金調達を行った。シェア自転車業界は、確かに大きな資金投入が必要な業界だ。実際、青桔は昨年に多額の資金を費やした。小都市や農村市場向けに使用したと情報筋は話している。シェア自転車業界は数年前、過酷な競争を繰り広げた結果、1〜2級都市では自転車の供給量がすでに飽和状態に近くなり、現在は3級以下の小都市や農村で競争を展開している。この市場では、電動自転車が好まれるという。

「このままいけば、電動自転車は滴滴の重点事業になる」と前述の情報筋は話す。電動自転車は、3キロメートル以内の移動に対応するシェア自転車と相互補完の関係にある。

中国の電動自転車市場が過去数年盛り上がらなかったのは、政策の影響が大きかった。2017年、シェア自転車サービスの「モバイク(Mobike、摩拝単車)」や「ofo」が電動自転車事業を始めたが、北京などの1級都市は電動自転車のシェアリングサービスの拡大に否定的な立場をとり、続いて河南省鄭州、浙江省杭州などの主な2級都市はこうしたサービスを中止にした。

2019年4月に「電動自転車の安全技術規範」が施行され、市場に明るい兆しが見え始めた。新しい国家基準の制定により、要件を満たさない多くの企業および市場の9割近くを占めていた基準を満たさない電動自転車が淘汰され、9割以上の電動自転車は原動機付車両として管理されることになった。多くの需要が顕在化する中、シェア電動自転車にはプラス材料だ。

3〜4年前では早すぎたが、業界基準が定められたことで、滴滴にも大きなチャンスが巡ってきた。ただ、電動自転車は製造と運営にかかるコストがシェア自転車よりも高い。

滴滴内部でも、シェア自転車とネット配車事業の資源を相互に補完して、滴滴全体のエコシステムの競争力強化を図ろうとしている。2020年4月、程維CEOは今後3年間の戦略目標として世界で1日1億件受注すると発表した。青桔はそのうちの4000万件を担う予定だ。

(翻訳・二胡)


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