中国ペットブームで犬・猫向けサプリが大人気

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中国ペットブームで犬・猫向けサプリが大人気

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ペット用品を扱う「上海寵幸寵物用品(Shanghai Chowsing Pet Products)」(以下「寵幸」)がシリーズB+で4億元(約70億円)近くを調達した。テンセントの投資部門「騰訊投資(Tencent Investment)」と「凱輝基金(Cathay Capital)」が出資を主導し、既存株主の「華映資本(Meridian Capital)」「弘毅投資(Hony Capital)」傘下のVC部門、さらに「祥峰投資(Vertex Ventures)」「弘暉資本(HighLight Capital)」が加わった。昨年末にシリーズBで2億元(約34億円)を調達してから、半年足らずで再び資金調達に成功したことになる。

寵幸は2004年に上海で設立、主力ブランド「衛仕(Nourse)」はペット用栄養補助食品ブランドとして中国で広く知られている。衛仕はペットの栄養面にフォーカスして、犬・猫の全ライフステージに対応した専用サプリメントをリリース、昨年5月には栄養バランスを考えたペットフードを打ち出した。

ペット関連市場はペットフード、お手入れ用品、サプリメントなど複数のカテゴリに細分化されており、衛仕はその中でまずサプリメントの分野に狙いを定めた。総経理の呂少駿氏は、当時中国のペットフードは栄養面まで考慮されていなかったことを指摘。初めにサプリメントの分野で業界内の地位を確立した後、製品ラインナップをペットフードにまで広げてさらなる顧客獲得につなげたという。

衛仕はペット業界でも数少ない栄養面のエキスパートであり、中国におけるオンラインのペット用サプリメント市場でトップシェアを誇る。さらにペットフードについても中国の飼育環境に基づいた栄養バランスや機能性フードなどで差別化を図ってきたという。

商品カテゴリの拡充とともに衛仕の売上高は急増し、2018年から2020年にかけては成長率が60%以上に達した。昨年のECセールイベント「双11(ダブルイレブン)」では、中国の主要ECプラットフォームでペット用サプリメントの販売額1位を獲得している。

呂氏によると、今年の売上高は昨年から倍増の10億元(約170億円)を目指しているという。ペットフードの売り上げも伸びており、今年は4億元(約69億円)の売り上げを見込んでいる。

昨年末には安徽省蕪湖市繁昌経済開発区にペット用品の産業パークを建設することが決まった。製品の安定供給を支えるための同プロジェクトは敷地面積約40ヘクタールで、投資規模は18億元(約310億円)に上る。今年4月末に着工した1期部分にはペット用サプリメントやペットフードの生産ラインが新設される予定で、今年末に操業開始し、年間生産高20億元(約340億円)を実現する計画だ。2期部分や関連施設も含めると全体の生産高は50億元(約860億円)に達する見込みで、ペット用のサプリメントやおやつのラインナップをいっそう充実させるという。

一方で販路開拓にも注力している。中国の主要ECプラットフォーム「タオバオ(淘宝)」や「京東(JD.com)」をベースに、最近ではTikTokの本国版や国民的SNS・WeChat(微信)、ソーシャルEC、共同購入など新たなタイプのチャネルにも進出を試みている。さらに今年はオフライン販路への投資も強化し、オフライン販売の専門チームを立ち上げたり、動物病院や展示会とのタイアップを行ったりしている。
(翻訳・畠中裕子)

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