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この秋の登場が予想される米アップルの新型iPhone。正式発表が待たれる中、さまざまなリーク情報が飛び交っている。製品名は「iPhone 12s」になるとの説もあったが「iPhone 13」になる可能性が高そうだ。iPhone 13への期待は大きい。カメラの高画質化やディスプレイの高リフレッシュレート化など機能のアップデートはもちろん、生産企業にも注目が集まっている。
iPhone製造で成長するラックスシェア
Apple情報に詳しい「天風国際証券(TF International Securities)」のアナリスト、郭明祺(ミンチー・クオ)氏は6月23日にリポートを発表し、中国本土の電子機器受託生産大手、立訊精密工業(ラックスシェア)がiPhoneの生産拡大で最大の恩恵を受けるとの見方を示した。また、同社が台湾の和碩聯合科技(ペガトロン)を抜き、鴻海(ホンハイ)精密工業傘下の富士康科技集団(フォックスコン)に次いで世界第二のiPhone組み立て企業に成長する可能性も指摘した。
ラックスシェアは昨年、台湾の電子機器受託生産大手、緯創資通(ウィストロン)の昆山工場を買収し、iPhone生産に参入した。同社はすでにアップルのワイヤレスイヤホン「AirPods」の受託生産で成功を収めており、時価総額は昨年7月時点で過去最高の4000億元(約6兆8000億円)に達していた。
フォックスコンの有力ライバルに成長したラックスシェアは、創業者の王来春氏がかつてフォックスコンの女性工員だったことでも知られている。
ラックスシェアは今年に入ってからiPhoneの生産・出荷を開始した。郭氏は同社が来年にはiPhone 13の量産に入ると予測。順調に進めば同社によるiPhoneの出荷台数は年間3000〜3500万台になり、2023年にはペガトロンの出荷台数を抜く可能性があるとの見方を示している。
郭氏はさらに、ラックスシェアが早ければ2022年後半から23年前半にかけて、アップルのパソコン「Mac」シリーズの生産も始めるとの見方を示している。同社は今後、アップルのサプライチェーンにおける地位をさらに高めることになりそうだ。
初回出荷台数は1億台の見込み
郭氏は、iPhone 13の出荷台数が年内に8300〜8800万台に達すると予測している。著名アナリストのDan Ives氏はさらに踏み込み、iPhone 13の初回生産台数が9000万〜1億台となり、今年第3四半期には出荷台数がiPhone全体の35〜45%を占めるとの見通しを示している。
楽観的な予測の理由はさまざまだが、郭氏は米国による華為技術(ファーウェイ)への制裁を第一に挙げている。米国の技術を用いる半導体チップをファーウェイに輸出することが禁じられ、同社のスマホ「P」シリーズと「Mate」シリーズの出荷が困難になったことが背景となり、アップルは高級スマホ市場におけるシェアを伸ばしている。
ディスプレイサイズのバリエーション
郭氏は、iPhone 13が現行のiPhone 12とは異なり、ディスプレイサイズが6.1インチと6.7インチの2種類となり、それぞれに高価格タイプと低価格タイプを用意した4モデルになると予想する。
一方、iPhone 13がiPhone 12では不振だった「mini」モデルを残して3種類のディスプレイサイズを用意し、「iPhone 13 mini」「iPhone 13」「iPhone 13 Pro」「iPhone 13 Pro Max」の4モデル展開になると予想する海外メディアも複数ある。
*特記なき画像は「 EverythingApplePro」より後編:サムスン独占供給のディスプレイ、巨大カメラ、史上最大容量のバッテリー
作者:WeChat公式アカウント「智東西(ID:zhidxcom)」
(翻訳:田村広子)
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