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デジタル面接プラットフォーム「ShowMeBug」はこのほど、シリーズAで1億元(約17億円)近くを調達した。「セコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉中国)」のシードファンドと「高瓴創投(GL Ventures)」が共同でリード・インベスターを務めた。
2019年にサービスを開始したShowMeBugは、専門知識をテストする新たなスタイルの技術面接プラットフォームおよびIT人材評価システムだ。協働編集できるオンラインのプログラミング統合開発環境(IDE)とコード分析技術をコア技術にしている。
2020年4月にはアクセラレーター「奇績創壇(MiraclePlus)」の起業キャンプで入選しエンジェルラウンドで出資を受けたほか、今年3月にもプレシリーズAで資金調達している
人材業界では「BOSS直聘(BOSS Zhipin)」や「前程無憂(51job.com)」などが人材マッチングを提供しオンライン求人市場を開拓してきた。新型コロナウイルスの流行で勤務形態が大きく変化したことで、企業の求める人材はより細分化し、さらに専門的なマッチングが必要になってきた。この流れを受けて、エンジニアのスキル評価システムが今ベンチャー投資界の注目を集めており、海外では「HackerRank」や「CodeSignal」などのプラットフォームが支持されている。
ShowMeBugもIT人材の面接プラットフォームおよび評価システムを提供している。IT分野では通常技術面接を通じて専門スキルを評価するため、他の業種に比べて標準化しやすい。ShowMeBugは自社のコア技術を活用して、複数人が同時にプログラミングテストを受けられる面接環境を提供している。
企業のデジタルトランスフォーメーション(DX)が急速に進む今、中国ではIT人材の不足や人材選考の難しさが深刻化している。大企業1社が年間に行う面接や筆記試験は1~2万回に達し、IT人材1人を採用するために10万元(約170万円)以上のコストがかかることも珍しくない。的確なスキル評価を行い、採用効率を向上させることがShowMeBugの目標だ。
李亜飛CEOによると、今年に入りShowMeBugはさまざまなアップデートを行ってきたという。
プラットフォーム自体は何度もアップデートを重ねてきたが、今年はフローチャート機能をリリースした。オンライン面接では、応募者はプログラミングを行うだけでなく、どのような思考プロセスでコードを書いたのかを説明する必要があり、その際に同機能が活躍していると李CEOは語る。4月のリリース後、この機能は実際に多くの企業から好評を得たという。
データ分析能力や操作性も大きく改善された。現時点で、ShowMeBugでは10万以上のオンライン面接を同時に行うことができ、1000人以上のオンライン評価や分析が可能。また30種類以上のプログラミング言語に対応しており、あらゆるカテゴリのテスト問題がそろっている。
ShowMeBugはSaaS方式を採用し、利用回数に応じて費用が発生する仕組みだ。企業の人事部門や面接官はウェブサイトなどから登録するだけで使用できる。面接プロセスは全てリプレイが可能なほか、コーディングの過程や結果を分析して面接官に参考スコアを提供することもできる。
ShowMeBugはこれまでに企業1万社近くにサービスを提供し、実施した面接は数十万回になるという。ユーザーの定着率も向上しており、1人当たりの月間使用率は10倍ほど増加している。
「オンライン求人は競争が激しい分野だが、IT人材にフォーカスしたカテゴリなら100点満点中60点の製品を作るのは難しくない。もし製品が90点という高い完成度なら圧倒的に優位になる。オンラインの共同コーディングツールや各種プログラミング環境への対応、インテリジェント技術を活用した分析などは、確かな技術基盤があってこそ実現できる。これこそがShowMeBugの強みだ」と李CEOは語る。
(翻訳・畠中裕子)
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