Z世代向けセレクトショップ「番茄口袋」、体験やコンテンツで集客

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Z世代向けのセレクトショップを手掛ける「番茄口袋(Qpokee)」が、このほどシリーズA+で資金調達を行った。出資者は明らかにされていない。調達した資金は店舗の全国展開、ブランディング、ユーザーの管理、人材拡充などに充てられる。8月にシリーズAで「創新工場(Sinovation Ventures)」から5000万元(約9億円)を調達してから、わずか2カ月で新たな資金調達を完了したことになる。

番茄口袋は2020年に設立され、Z世代をターゲットにした楽しくおしゃれな空間作りを目指している。現在、北京市の朝陽大悦城、西単大悦城、合生匯の3つのショッピングモールに店舗を構えている。11月には三里屯に4店舗目がオープンする予定だ。共同創業者の王麗傑CEOは「三里屯はファッショントレンドの中心地として、国内外の有名ブランド店、大手ビンテージバイヤーのショップ、リサイクルショップなどがあり、メインの消費者層は若者だ。三里屯の店舗は、ファッションやトレンドと若者のライフスタイルやコミュニケーションへのニーズを融合させ、それに合わせて商品のセレクトや空間デザインを最適化している。これはブランドイメージの刷新でもある」と語る。

画像は企業提供

公式情報によると番茄口袋を利用するのはは女性が中心で、消費者は「面白い、楽しい、新しい、おしゃれ」などのイメージを抱いている。利用者の店内滞在時間は平均30分以上となっている。

王CEOによると若い女性のウインドーショッピングのニーズを満たすには、商品の豊富さだけでなく、さまざまな体験やコンテンツが必要だという。そのために番茄口袋の店内にはミニピアノ、ドラムセット、インタラクティブなやり取りが可能な大型スクリーン、インスタレーション、伝言板などが設置されている。これらの遊べるコンテンツが揃っていることが若者をひきつける理由だ。

今後、番茄口袋はシステム化を通じて異なるカテゴリの店舗運営、商品管理、オンラインマーケティング、空間デザインなどを整理し、より最適化された単独店舗モデルを構築していく。既存の店舗モデルを北京以外の一級都市やそれに準じる大都市で再現することで、オープン当初から集客効果を上げることを目指す。

王CEOによると出店場所は慎重に検討しており、各都市の一号店が「成功事例」となることを望んでいるとのこと。各店舗のデザインと位置付けは異なっているため、訪れる店舗によってユーザーは異なる経験ができ、それが若者に来店を促すきっかけとなっている。

画像は企業提供

今の若い消費者が実店舗で買い物する際、機能的な商品を購入することが唯一目的ではなく、街歩きを楽しんだり、コミュニケーションを取ったりすることが買い物の目的となっている。番茄口袋は若者のこうした傾向をキャッチして、ほかにはない楽しめる空間作りを進めている。

(翻訳・普洱)

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