急成長のヘルスケア産業、栄養管理アプリ「薄荷健康」が半年で2回の資金調達

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急成長のヘルスケア産業、栄養管理アプリ「薄荷健康」が半年で2回の資金調達

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ヘルスケアサービスや健康食品を提供する「薄荷健康(Boohee)」がこのほど、シリーズD2で「深圳市創新投資集団(Shenzhen Capital Group)」から1億元(約18億円)を調達した。薄荷健康が資金を調達するのはこの半年で2回目。直近は今年5月のシリーズD1で、当時の評価額は20億元(約360億円)に達している。

薄荷健康は2008年に上海で創業、オンラインの「健康と栄養のエキスパート」として栄養管理アプリやミニプログラム、マンツーマンの栄養相談サービスなどを提供している。健康食品も手がけており、機能性食品やヘルシースナック、子ども向け栄養食品、シニア向け食品などSKUは200以上に及ぶ。累計ユーザーは1億3000万人で、月間売上高は1億元(約18億円)を突破した。

人々の健康意識の高まりと共に、ヘルスケア産業は急成長期を迎えている。この2年間に登場した食品・飲料ブランドはいずれも「健康志向」を意識しており、ローカーボ・ローファット、機能改善、栄養補助などさまざまなニーズを満たす製品が世に出ている。

ヘルスケア産業の中でも、薄荷健康の立ち位置はユニークなものだ。独自の健康コミュニティーを構築し、ユーザーは一連の健康管理ツールを通じてコミュニティーに参加する。日々の栄養記録や運動指導、健康評価のほか、オフィスワーカーや妊婦、ダイエッター、シニア世代など、それぞれに合ったピンポイントのサービスを利用できる。今年9月にはシニア世代向け食パン・シリアルの「穀穀塔麦」シリーズをリリースした。

独自アプリやSNSアプリ「微信(WeChat)」を通じて直接リーチできるユーザーは、薄荷健康を支える重要な消費者層だ。しかし健康食品のラインナップ拡充に伴い、近年では外部チャネルも積極的に開拓している。2020年以降はアリババ系ECモール「天猫(Tmall)」を始め、「京東(JD.com)」「快手(Kuaishou)」「拼多多(Pinduoduo)」などへの出店を進めており、既存客へのサービス提供にとどまらず、新規顧客の発掘に力を注いでいることが見てとれる。

人々の健康や栄養への意識が高まれば、食品やサプリメントへの支出が増えるのは自然な流れだ。創業者の馬海華氏によると、薄荷健康の顧客1人が6カ月間に生み出す利益は、2019年の50~60元(約900~1100円)から今年は300元(約5400円)近くに増加したという。

とはいえ食生活も健康管理における1つの側面に過ぎない。健康管理と切り離せない別の側面は日常的な運動であり、フィットネス市場も急速な成長をせている。最近の報道によると、フィットネスブランド「Keep」が香港での上場を計画しているという。Keepはフィットネス以外に、健康食品やスポーツ用品、実店舗などの新事業も開拓している。

薄荷健康が今回調達した資金は主に製品開発とブランド力の向上に充てられ、栄養技術とヘルスケア商品のさらなる融合を目指すとのこと。少し前にはスマート体脂肪計をリリースし、サードパーティー製スマートデバイスへの接続にも対応した。現在は新進気鋭のスポーツジムとの提携を模索しているという。
(翻訳・畠中裕子)

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