EVの試乗・レンタル・販売に特化する「飛租出行」が資金調達、低コストのマーケティング手法を模索

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EVの試乗・レンタル・販売に特化する「飛租出行」が資金調達、低コストのマーケティング手法を模索

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電気自動車(EV)などの新エネルギー車向けアプリ「飛租出行(FEIZU Travel)」を運営する「果客行科技(Guokexing Technology)」が、エンジェルラウンドで約2000万元(約3億6000万円)調達した。「晟航資本(Shenghang Fund)」「叢蓉資本(CongRong Investment)」が出資した。

飛租出行は2021年8月にリリースされ、レンタカー、販売、モビリティサービスを提供する。自動車メーカーには低コストで効率のよい新たな販売モデルを提供し、消費者には試乗、レンタル、購入のサービスを提供する。創業者の秦嶺氏によると、現在成都、重慶、武漢、蘇州など10都市以上でサービスを展開しており、年内には200都市に拡大する予定だ。

秦氏はフォード中国、フォルクスワーゲン中国やその合弁会社に勤め、マーケティング、販売店の管理、ニューリテール、アプリ経由で利用するモビリティサービスに携わり、自動車メーカーやインターネットを活用したモビリティ業界で20年以上の運営および管理経験がある。

自動車販売の形態は、販売・整備・部品・情報サービスを一体化した従来のディーラーから直販モデルに大きく変化している。例えば、米テスラ、中国新興EV御三家の蔚来汽車(NIO)」、小鵬汽車(Xpeng Motors)、理想汽車(Li Auto)などは全国の大都市の一等地に体験型店舗を構えている。しかし、秦氏は直販モデルを大規模に展開するのは容易ではなく、どの企業にも可能な方法という訳ではないとみる。

飛租出行は革新的な手法とアプリを活用して従来のディーラーでも直販モデルでもない販売方法を提供し、新エネルギー車メーカーとディーラーの運営効率の向上や全国展開をサポートする。秦氏は、ユーザーに購入を促すには試乗は必須と考える。飛租出行のプラットフォームでは車両の使用権と所有権を分離できるので、消費者は車両の所有権を短期間だけ購入することも可能だ。これにより、新エネルギー車を使用するハードルを下げ、浸透率の向上が期待できる。

飛租出行は、将来的には中古車下取り、自動車ローン、保険などの業務にも広げる予定だ。消費者の新エネルギー車を使用したいという需要は日増しに高まっており、こうした需要を満たすとともに、自動車メーカー、販売店、金融会社、中古車会社などにとっては販売とモビリティサービスの運営を一体化させているため連携が可能で、ひいては消費者により低いコストでサービスを提供できる。

秦氏によると、現在同社プラットフォームに登録している車両は5000台以上、手配可能な在庫車両は1万5000台で、今後提携自動車メーカーをさらに増やす予定だという。

自動車のEV化とスマート化は時代の流れだ。中国自動車工業協会の予測では、2021年の中国の自動車販売台数は前年比3.1%増の2610万台で、新エネルギー車の販売台数は前年の2.5倍の340万台。22年の中国の自動車販売台数は2750万台で、新エネルギー車の販売台数は前年比47%増の500万台だ。

新エネルギー車をいかに浸透させるかが業界の課題になっているため、そこから新しい消費モデルが生まれ、飛租出行のようなサービスプロバイダーにも成長の機会が訪れている。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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