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中国IT大手のアリババグループは24日夜、2021年10-12月期決算を発表した。去年の年末に経営体制を刷新してから初めての四半期報告書となった。
今回の決算では、アリババは事業セグメントを中国コマース事業、グローバルコマース事業、地域型生活関連サービス事業、菜鳥(物流サービス)事業、クラウド事業、デジタルメディア&エンターテイメント事業、イノベーション事業およびその他に細分化した。
当期の売上高は、前年同期比約10%増の2425億8000万元(約4兆4000億円)となった。中国コマース、クラウド、生活関連サービスおよび国際コマース事業の増収によるものだ。一方、純利益は大幅に減少し、前年同期比74.3%減の204億2900万元(約3700億円)だった。
当期の年間アクティブ・コンシューマー(AAC)は、21年12月31日までの12カ月間で、全世界で約12億8000万人となった。内訳は中国市場9億7900万人、海外からの利用者は3億100万人で、それぞれ2600万人、1600万人以上増加した。
事業セグメントで見ると、中国コマース事業の売上高は、前年同期比わずか7%増の1722億元(約3兆1400億円)で、主要事業として全体の71%となった。その理由は、淘宝(Taobao)と天猫(Tmall)のGMV(流通総額)の伸びが鈍く、一桁台の成長にとどまったことだ。
生活関連サービス(フードデリバリーや地図、OTAサービスなど)の売上高は前年同期比 27%増の121億4100万元(約2200億円)で、受注数は前年同期比22%増となった。
クラウド事業売上高は(グループ内の取引を除く)、前年同期比で20%増の195億3900万元(約3560億円)で高成長を持続する勢いである。調整後EBITA(非GAAPベース)は、前年同期には2億2100元(約40億円)の損失だったが、当期は1億3400万元(約24億円)の黒字に転換した。
その他、物流サービスの菜鳥の売上高は15%増の130億7800万元(約2400億円)、デジタルメディア・エンタメは1億1300万元(約20億円)だった。
消費の減速や競争の激化、規制強化により、アリババの株価は下がり続けている。25日時点で、香港市場では1株当たり約105香港ドル(約1560円)で、時価総額は2兆2800億香港ドル(約33兆70000億円)となり、この1年で60%近く下落した。
(36Kr Japan編集部)
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