中国のデータセンター投資、21~25年は3兆元超へ

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【新華社北京5月9日】中国工業・情報化部や国家発展改革委員会(発改委)など複数の部門はこのほど、データセンターの布石の最適化を図り、データセンタークラスタープロジェクトの建設を推進、データセンター産業の川上・川下への投資を促す方針を示した。工業・情報化部直属のシンクタンク、中国情報通信研究院によると、中国データセンター産業の市場規模と売上高は着実に増加しており、2021年の売上高は1500億元(1元=約20円)、ここ3年間の年平均伸び率は30.7%だった。

工業・情報化部によると、中国で運用中のデータセンターラック数は500万台を超え、計算力は持続的に拡大している。今年第1四半期(1~3月)には、第1陣となる44の国家新型データセンターが工業やスマート都市などの応用分野向けに発表された。中国ではデータセンターの建設が活発に進んでいる。

優遇策の相次ぐ発表もデータセンター産業の持続的かつ安定的な発展を推進している。中国情報通信研究院が発表した「データセンター白書(2022年)」によると、中国では計算力の応用シーンが多様化し、ハイテクやデジタル化、末端消費など多様な応用シーンが続々と現れている。新型インフラやデジタル化などの促進政策や、企業のコスト削減・効率向上の需要を駆動力に、中国データセンター市場の売上高は高成長を続けており、今年は1900億元を超える見通しだ。

東部地域のデータを西部地域で演算処理する「東数西算プロジェクト」の正式な実施に伴い、データセンターへの投資・布石が急ピッチで展開されている。発改委ハイテク司副司長兼一級巡視員の孫偉(そん・い)氏は「全国10カ所の国家データセンタークラスターでは今年に入り、25件のプロジェクトが新たに着工、データセンターのラック数は54万台に上り、各方面の投資額は1900億元を超えた」と述べた。

孫氏によると、ビッグデータセンターはデジタル経済の基盤として、情報技術の研究開発や製造、通信ネットワーク、エネルギーなどの川上・川下産業への投資を効果的にけん引するだけでなく、経済社会の全面的なデジタル化や地域間の協調的発展を促進、データ要素の流通・応用をさらにスムーズにし、より強大で優れた中国デジタル経済の構築を促す重要な役割を担っている。第145カ年規画(202125年)期間中、ビッグデータセンターへの投資は毎年20%以上のペースで増加し、累計3兆元を超える各方面の投資をけん引する見通しだ。

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