フレキシブルディスプレイの「Royole」がプレIPOラウンドで1110億円調達へ。上場先は未定

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ブルームバーグが情報筋の話として伝えたところによると、フレキシブルディスプレイなどの製造を手がける「Royole(柔宇科技)」が販売とマーケティング、研究を行う施設を拡張するためとして、プレIPO(新規株式公開前)ラウンドで約10億ドル(約1110億円)の調達を目指しているもようだ。評価額は少なくとも80億ドル(約8880億円)を目指すとみられる。また、同社はIPOを検討しているものの、上場先はまだ決まっていないという。

Royoleの前回の資金調達時の評価額は50億ドル(約5550億円)だった。同社はすでに110億元(約1820億円)を投じて深圳市にフレキシブルディスプレイ工場を建設しており、同工場は昨年6月から稼働している。同社の公式サイトには出資者としてベンチャーキャピタルの「IDGキャピタルパートナーズ」、「保利資本(Poly Capital)」、「富匯創投(Fuho Capital)」、金融グループの「尚乗集団(AMTD)」、政府系ベンチャーキャピタルの「深圳市創新投資集団(Shenzhen Capital Group)」などが記載されている。

昨年10月、同社は世界初の折り畳みスマートフォンを発表し中国市場で注目を集めたが、発売が遅れていることで議論と疑惑も呼んだ。

同社はこれまでに資金調達を9回実施しているが、収益性の高い製品はまだ生み出せていない。折り畳みスマホ、フレキシブルディスプレイのほか、フレキシブルディスプレイを搭載した帽子や衣類、VRゴーグル、電子ノートなどの製品も手がけている。

同社にとって、折り畳みスマホとフレキシブルディスプレイは社運をかけた中核事業でもある。

同社の強みはフレキシブルディスプレイに将来性があることだ。サムソン、ファーウェイ(華為技術)が相次いで折り畳みスマホを発表したことから、市場ではフレキシブルディスプレイと関連製品に対する注目度が大きく高まった。認知度と期待値も上昇したことで、「 BOE(京東方)」、「天馬微電子(Tianma Microelectronics)」などディスプレイメーカーの株価も上昇している。

一方、弱点は折り畳みディスプレイの足元の需要が小さく、市場が黎明期にあることだ。サムソン、ファーウェイ、BOEなど大手のいずれも、折り畳みスマホやフレキシブルディスプレイ以外に収益の柱を有しており、それを基盤として製品開発上の競争力を維持できている。

加えて、スマホとフレキシブルディスプレイの2分野でRoyoleは優勢を占めるにいたっていない。サムソン、ファーウェイはすでに折り畳みスマホを発表しているが、同社は参入したばかりであり、ブランド訴求力も主要メーカーには太刀打ちできない。

ディスプレイメーカーとしても、同社はサムソンやLG、BOEといった古参メーカーに比べて資本や技術の面で見劣りする。サムソンの折り畳みスマホは自社で開発したディスプレイを採用しており、BOEはファーウェイの折り畳みスマホ用ディスプレイを受注している。一方、Royoleのフレキシブルディスプレイは自社製品には使われているものの、中国の電子機器メーカーが採用するという情報は確認されていない。

Royole創業者の劉自鴻(ビル・リュー)氏は、昨年12月初旬時点で受注額がすでに40億元(約660億円)を超えたことを明らかにしている。その内訳は、メーカー向け製品としては広告ディスプレイや車載ディスプレイ、消費者向け製品としては折り畳みスマホ「FlexPai」、スマートライティングパッド「RoWrite」、ヘッドセット型3Dバーチャルモバイルシアター「Moon」などで、このうちスマホの販売量は予想を上回っているとしていた。(翻訳・池田晃子)

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