複合現実(MR)技術の「HUAJIE IMI」、  MRデバイス用3D AIチップを開発

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先日、AIテクノロジー企業の北京華捷艾米科技有限公司(HUAJIE IMI)は、自社開発の複合現実(MR)デバイス用 3D AIチップを発表した。

2014年設立のHUAJIE IMIは、ディープラーニング、3Dビジョン技術、および自社開発の3D MRアルゴリズムを活用し、ニューリテール、スマートホーム、家電、スマート物流といった分野で多感覚インタラクション技術と3D MRの包括的なソリューションを提供している。同社のコア技術はAIOT(AI+IoT)とMRであり、現在、ハードウェア端末は、主にスマートTV、プロジェクター、セットトップボックスといったスマートホームに集中している。

同社の最新世代の量産化チップIMI 2280は、現在社内テスト中である。研究開発副総裁である王行氏は、過去2世代のモデルは主に元データによるイメージング問題の解決にとどまり、分析機能は備えていなかった。しかし2280チップは人体識別、物体識別、環境識別を統合して、ローカライゼーション分析が可能だと紹介した。

王行氏によると、MRは、VR(仮想現実)とAR(拡張現実)のメリットを併せ持ち、さらに3D AI /MR技術は幅広いアプリケーションシナリオがあり、スマートライフのあらゆる場面に活用できる。しかし、既存のチップでは計算能力が限られており、MR技術のコアアルゴリズムの動作をサポートすることができない。チップの能力が足りなければ、優れたユーザー体験を得ることは難しい。

HUAJIE IMIの李驪CEOは、36Kr主催の新経済時代のイノベーションを考察するイベント「WISE 2018」において、3D MRは間もなくWi-Fi並に普及するだろうと予測した。現在マイクロソフトのオペレーティングシステムはMRチップHPU2.0の搭載を進めており、アップルのオペレーティングシステムIOSも2019年には正式にMRチップにバインドされ、MROSになる予定だ。消費者向けアプリケーションにおける2大巨頭の革新は、MR産業の商業化を推進するだろう。HUAJIE IMIの最新世代チップの誕生は、中国国内のMR産業の発展を後押しし、関連分野におけるチップ産業の研究開発の促進に貢献するはずだ。

李CEOは、マイクロソフトやアップルに加えて、MRのコア機能や技術的アドバンテージをもった会社がユニコーン企業となり、MR業界を牽引するだろうと見ている。

36Krでは以前から同社に注目してきた。同社は、2015年1月にエンジェルラウンドで4000万元(約6億4000万円)、2016年6月にシリーズAで2億元(約32億円)を調達したほか、2018年にシリーズBで5億元(約80億円)を調達している。
(翻訳・桃紅柳緑)

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