経路案内や動画鑑賞、指先だけで操作可能 超軽量ARグラス「INMO Air2」でメタバース体験

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経路案内や動画鑑賞、指先だけで操作可能 超軽量ARグラス「INMO Air2」でメタバース体験

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AR(拡張現実)グラス業界では今年下半期、メーカーの新製品発表会が相次いで開催された。コンシューマー向けワイヤレスARグラスメーカー「影目科技(INMOLENS TECHNOLOGY、以下「INMO」)」も10月28日、オンライン配信で新製品発表会を開催。ARグラスの第2世代製品「INMO Air2」とスマートリング(指輪型ウェアラブル端末)「INMO Ring」を発表している。

INMO Air2は、ワイヤレス接続の軽量グラスで、左右両方のレンズにフルカラー表示のウェーブガイドを採用し、SLAM(自己位置推定と環境地図作成)も搭載した。昨年リリースした初代製品と比較するとフレームの体積は30%近く小さくなり、つるの厚みは6ミリにまで薄くなった。また、一つのARグラスにこれまで以上の多機能を詰め込んだ。

ARグラスとスマートリングを組み合わせれば、ユーザーは指を動かすだけでまるでリモートコントローラーを扱うように動画を再生したりドキュメントを閲覧したり、アプリを切り替えたりできる。発表会での説明によると、スマートリングはBluetooth対応で9軸の姿勢センサーを搭載し、3DoF(上下・左右・傾きの3パターンの動き)に対応する。

INMOのスマートリング

INMOの考えでは、ワイヤレスARグラスはユーザーの生活や仕事、娯楽をより便利なものにする。ARグラスはスマートウォッチと同様に一つのライフスタイル製品として扱われ、部分的にスマートフォンやパソコンの役割を代替するものだ。

例えば通勤途中に動画コンテンツを見たり本を読んだりしたい時、INMOの製品を装着していれば、スマホやタブレットのようにうつむき姿勢になることもなく、プライバシーを保ちながらハンズフリーでデバイスを操作できる。ビジネスシーンについては現代の都市生活者の日々の目まぐるしさを考慮し、出先でもARを使ってオンラインミーティング、ドキュメント処理、メール返信ができるなど、時と場所を選ばずに業務ができるようアシストする。屋外用途では経路案内、翻訳、撮影などの性能を集約し、ARを使った道案内やリアルタイム音声翻訳などを搭載。カメラは一人称視点でスナップ写真が撮影できる。

コンシューマー向けARグラスに多くの機能を搭載させながら、手軽で便利な使用感を実現するには演算力と消費電力のバランスをとる必要がある。INMOのARグラスは手軽さや便利さを出すため、フルカラーウェーブガイドによるデジタルコンテンツの表示を左右両方、あるいは片方のレンズのみに切り替えできるようになっている。注目に値するのはメタバースアプリ「INMOVERSE」で、現実の街にNPC(ノンプレイヤーキャラクター)を登場させ、「ポケモンGO」のようなゲーム機能を持たせている。こうしたゲーム機能はINMOが開発したSLAMアルゴリズムが実現したもので、白黒カメラを用いることで、これまでスマートフォンとペアリングしなければできなかった演算処理をウェアラブル端末向けのチップ上でもできるようになった。

INMOVERSEのイメージ画像

製品発表会で発表されたINMO Air2は定価3999元(約8万円。INMO RINGとのセット価格)で、今月から国内外で予約販売をスタートする。搭載するOSはARグラス用としては最低消費電力の「IMOS 2.0」で、連続待受時間を10日、動画の連続再生可能時間を2.5時間にまで引き伸ばした。

INMOは2020年に深圳で設立され、これまでに3回の資金調達を実施し合計1億元(約20億円)以上を調達している。出資者はマトリックス・パートナーズ・チャイナ(経緯創投)、37 Interactive Entertainment(三七互娯)、九合創投(Unity Ventures)などの有名投資機関や企業だ。来年からは多くの店舗で積極的に製品を販売していく方針で、通信キャリアの中国聯通(チャイナユニコム)深圳支社、新興眼鏡ブランド「LOHO」の店舗で販売するほか、上海の複合商業施設「新天地(Xintiandi)」に自社店舗を出店することが決まっている。

(翻訳・山下にか)

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