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電子タバコブランド「FLOW 福禄」がエンジェルラウンドとプレシリーズAで、総額1100万ドル(約11億9000万円)近くを調達したことが分かった。リードインベスターは「経緯中国(Matrix Partners China)」。
FLOWはスマートフォンメーカー「スマーティザンテクノロジー(錘子科技)」のプロダクトディレクターだった朱蕭木氏が立ち上げたブランドだ。同ブランドのカートリッジ式製品は次世代のニコチンソルトリキッドを採用、空気圧センサーにより吸引すると自動でスイッチが入る仕組みだ。近く使い捨て電子タバコもリリースするという。
同ブランドは十数種類のフレーバーを販売しており、中でもミント味、抹茶味、白桃烏龍味など斬新なフレーバーが特に人気だという。本体は防水性能IP56を備えており、万が一水に落としても水分を拭き取れば、そのまま使用できる。
FLOWは今年1月に最初の製品をリリースしてから、流行の最先端を行くブランドを構築してきた。WeChat(微信)やTikTokなど多岐にわたるSNSプラットフォームでオンラインイベントを展開する一方、音楽フェスや若者向けのカルチャ―系イベントなどの場でもプロモーションを行ってきた。
現在は「天猫(Tmall)」など主要ECプラットフォームで販売を行うほか、スーパーやコンビニ、アミューズメント施設などにも進出しており、販売量は月2倍のペースで伸びびているという。
電子タバコ市場の競争がますます過熱する中、これまでの相場価格より安い100元(約1600円)クラスの商品が出回るようになってきた。また、オフラインチャネルではレベニューシェアや小売業者に払うリベートなど利益を圧迫する要素も多く、電子タバコメーカーが頭を痛める問題は増加の一途だ。
朱蕭木氏はこう語る。「ユーザーにとって安いかどうかは必ずしも重要ではない。ユーザーによって求める電子タバコは異なる。FLOWは引き続き製品開発とブランド育成に集中するだけだ。我々のブランドを認めてくれる消費者を満足させることができれば、成功したと言える」
興味深いことに、スマーティザンテクノロジー前総裁の彭錦洲氏が電子タバコブランド「小野(Yeld)」を新事業として立ち上げることを4月に発表した。スマーティザンという同じルーツを持つFLOWと小野が、ライバル同士になるということだ。
今後の規制強化を見越して、今のうちに製品の改良と市場開拓を進めておくことが大手電子タバコメーカーの最重要課題だ。現段階で、消耗の激しい全面競争に突入するのは賢い選択とは言えないだろう。
(翻訳・畠中裕子)
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