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日本や北米ではトレーディングカードが一つの産業となり、市場は安定した成長を見せている。経済情報サービスを提供する華経産業研究院によると、2020年の世界のトレーディングカードゲーム市場の規模は111億3000万ドル(約1兆5000億円)で、27年までに312億6000万ドル(約4兆2500億円)にまで拡大し、年平均成長率は15.9%になると予測されている。日本国内では2020年のカードゲーム・トレーディングカードの市場規模は約1222億円で、玩具類の中で最大だった。
中国のトレーディングカード市場はZ世代ユーザーにけん引されるかたちで急激に拡大している。財通証券(CAITONG SECURITIES)によると、トレーディングカードは今後Z世代の間で消費と娯楽の重要な一部分になり、今後3年のうちに市場規模は300億元(約5900億円)を超え、ユーザーはさらに増えることが期待されるという。
こうしたなか、IP関連製品を開発する「傑森動漫(Jason Anime)」の大人向けトレーディングカードブランド「集卡社(CARD.FUN)」が動画配信大手「bilibili(ビリビリ動画)」から初めて資金を調達した。
傑森動漫は2019年に設立され、翌年集卡社を立ち上げた。
同社がトレーディングカードという分野を選んだ理由のひとつは、当時まさにホットな分野で中国市場の成長が見込まれたこと、もうひとつは林俊CEOが幼い頃からトレーディングカードで遊び、国内外のトレーディングカードやカードゲームに心酔していたからだ。林CEOは「1990年代には中国でカードゲームがブームになる条件が整っていなかった。アートトイや、中身のわからない『ブラインドボックス』という販売方法が大ブームとなり、消費水準が上がるにつれトレーディングカードの需要が爆発的に拡大した」と語る。集卡社は公式ライセンスを供与されたアニメや漫画のトレーディングカードを皮切りに、IPライセンス獲得力や製品化力、遊び方のデザイン力、販売力を活かして国内外の有名IPとの間で安定したビジネスモデルを構築していった。特に現在中国アニメ・漫画IPには多くのファンがいることから、絶好の成長経路となった。
例えばファンタジー小説を原作としアニメやドラマ、ゲームとして展開された『闘羅大陸』関連製品は発表直後に大人気となった。この成功により、集卡社はさらに多くの国内外のIPホルダーに認められライセンスを手に入れることになった。中国の『闘破蒼穹』『霊籠:INCARNATION』や日本の『鬼滅の刃』、ディズニー、ピクサー・アニメーションなど国内外のアニメや、『ロード・オブ・ザ・リング』などの映画作品、さらに『剣網3』や『夢幻西遊』といったゲームコンテンツなど保有ライセンス数は100を超え、現在中国では最大の大人向けトレーディングカードブランドだ。
トレーディングカードはコレクションという側面、コミュニケーションに利用できる側面と、取り引きされ流通するという側面を持つ。集卡社は質の高いIPを手に入れいち早く製品化することで、すでにビジネスモデルの半分を成功させている。コスト面では利益が大きく、販売面ではオフラインとオンライン、両方の販路をカバーしている。オンラインでは、アリババ傘下の「天猫(Tmall)」や「京東集団(JDドットコム)」のほか、TikTokの中国版「抖音(Douyin)」を介したライブコマースも実施し、中でもライブコマースは成長が最も速かった。ライバーが配信中にパッケージを開封し、視聴者に中身を確認させてから販売するという方法がごく当たり前になっている。
初めての製品を発表してから、集卡社の売上高は毎年100%を超える勢いで伸び続けているという。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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