トヨタが「滴滴出行」に約660億円を出資し合弁会社設立へ モビリティ・カンパニーへ前進

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トヨタが「滴滴出行」に約660億円を出資し合弁会社設立へ モビリティ・カンパニーへ前進

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配車サービス最大手「滴滴出行(Didi Chuxing)」は7月25日、トヨタ自動車株式会社から総額6億ドル(約660億円)の出資を受ける予定であると発表した。資金の一部は両社と「広汽豊田汽車(GAC Toyota Motor)」による合弁会社の設立に充てられ、スマートモビリティ分野での提携に加え、滴滴の登録ドライバーに対する車両関連サービスも実施していく。

今年5月以降、日中のメディアでは本件に関するさまざまな報道が伝えられてきた。だがトヨタは以前にこれを否定。今回の報道でようやくこれが裏付けられた形だ。

直接的な投資はこれが初めてではあるものの、トヨタと滴滴は過去にも頻繁に接触を図ってきた。

両社は昨年、トヨタの法人向け電気自動車「e-Palette」に関して提携し、ライドシェアのドライバーに対する車両リース業務を提供している。またトヨタの法人車両向けドライブレコーダー「TransLog」やコネクティッドカー向け情報インフラ「MSPF(モビリティサービス・プラットフォーム)」によるデータ分析機能を活用し、ドライバー向けに自動車メンテナンスや安全運転指導などの各種車両関連サービスを実施してきた。

滴滴は昨年4月、完成車、部品、バッテリーなどの関連企業31社からなる「洪流連盟(Dアライアンス)」を立ち上げており、トヨタもこれに加盟している。両社の協業は、投資に関する今回の合意によりさらに深まったといえる。トヨタの友山茂樹副社長は、「合弁会社の設立により、トヨタのスマートコネクティッドサービスおよび次世代EVの活用がいっそう強化される」と述べている。

トヨタの配車アプリへの投資はこれが初めてではない。同社は昨年6月、シンガポールの配車サービス企業「Grab」に10億ドル(約1100億円)、同8月にも「Uber」に5億ドル(約550億円)を出資している。また今年4月には、ソフトバンク・ビジョン・ファンドおよび自動車部品メーカーのデンソーと共同で、Uberの自動運転部門に対し10億ドル(約1100億円)を出資した。

トヨタの豊田章男社長は昨年1月、自動車企業からモビリティ・カンパニーへの変革を宣言し、今後はグーグル、アップル、Facebookなどの大手テック企業もライバルになるだろうと述べた。トヨタの挑戦はまだ始まったばかりだ。
(翻訳・神部明果)

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