中国、ペットブーム継続で経済効果に期待の声 日本のペットフードも人気

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中国ではここ数年、ペット飼育への関心が高まり、関連市場の急成長をもたらしている。「中国ペット業界白書」によると、ペットの数は都市部で増加傾向が続き、2022年の犬と猫の飼育数は前年比3.7%増の1億1655万匹、ペット(犬・猫)関連の消費市場規模は前年比8.7%増の2706億元(1元=約20円)に上った。中でも猫関連が16.1%増と安定的な拡大を見せている。
 
ネット上で流行する言葉も若者たちの猫に対する情熱を映し出す。「哈基米(はちみー)」は日本のアニメ「ウマ娘プリティーダービー」に登場する「トウカイテイオー」が蜂蜜ドリンクを買う時に口ずさむ歌が由来で、中国では「子猫」の意味でも用いられる。
 
広東省広州市に住む「90後」(1990年代生まれ)の女性、劉涵さんは自宅で茶色の猫を2匹飼っている。キャットフード、猫砂、おやつの費用は毎月約300元で、さらに病気治療や去勢手術などに1回当たり約千元、自動給水器やキャットタワーなどの購入にそれぞれ100元ほどかかったという。
 
ペット関連消費の伸びに伴い、ペット用おやつも注目を集める。大手通販サイト「京東(JDドットコム)」では日本のペットフードブランド「ヘルズキッチン」旗艦店がフォロワー235万人を獲得。売れ筋商品の猫用缶詰、ペースト状の餌をパウチに入れた「コトコト」などに5万件を超える購入レビューが付き、多くは「うちの猫が大好きなおやつの一つ」と書き込んでいる。
 
京東超市ペット事業部が発表した「2023中国ペット業界動向インサイト白書」によると、ペット生活市場で急成長しているのは食品で、京東超市では焼成品の検索数が約8倍に増えたほか、フリーズドライ製品の売上高も猫用が前年比97%増、犬用が58%増となった。
 
中国のペットブームは実店舗でも活況を呈しており、広東省広州市天河区にある猫と遊べる店は週末になると多くの客でにぎわう。責任者によると、今年の夏休みシーズンは来店客が明らかに増え、1日当たり約100人に上った。「自分で飼えない人向けに、猫と実際に触れ合える空間を提供したことが顧客に喜ばれている」という。
 
広東省ペット業界協会の王磊事務局長は、ペット経済が急成長し、多様化するニーズがさまざまな新業態を生み出しているとし、ペットに特化した電子商取引(EC)プラットフォーム、ソーシャルメディア、観光などが飼い主により多くの選択肢と利便性を提供していると説明。注目度が上がることで、今後は高級化と個性化、デジタル化やスマート化、高齢ペットの介護などに多くの商機が生まれ、発展の可能性が高まるとの見方を示した。(新華社広州)

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