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中国自動車大手の浙江吉利控股集団(Zhejiang Geely Holding Group)」の会長、李書福氏が設立したスマートフォン事業会社「湖北星紀魅族集団(Hubei Xingji Meizu Group)」が11月16日、シリーズAの資金調達を完了したと発表した。エンジェル+ラウンドと合わせた調達額は20億元(約420億円)となり、評価額は100億元(約2100億円)を超えた。
ボルボやメルセデス・ベンツの大株主としても知られる吉利は2022年6月、傘下の湖北星紀時代科技(Hubei Xingji Times Technology)を通じ、スマホブランド「魅族(Meizu)」を運営する珠海市魅族科技の株式の79%を取得すると発表した。買収完了後に両社は合併し、新会社の社名を湖北星紀魅族集団とした。
星紀魅族は今年、設立後初となるスマホ「魅族20(Meizu 20)」シリーズと、スマートコックピット向けOS(基本ソフト)「Flyme Auto」を発表し、スマホと車載システムのより良い連携を強調した。
スマホとクルマとの連携を打ち出す星紀魅族の事業戦略は、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)やスマホ大手の小米集団(シャオミ)とも共通する。ファーウェイはすでに、独自OS「鴻蒙(Harmony 」を、同社のスマホと「華為智選(ファーウェイ・スマート・セレクション)」ブランドの車載システムに完全対応させている。シャオミは、今年10月に発表した新たなOS「澎湃(Hyper)」を、人・クルマ・住まいをめぐるエコシステム全体をつなぐOSと定義している。
星紀魅族の沈子瑜・最高経営責任者(CEO)は「自動車メーカーはソフトウエアのエコシステムやスマートコックピットの構築で十分な経験がない。このことがスマートカーの発展を阻む主な課題となっている」とし、だからこそスマホとクルマの連携を重視する戦略を打ち出したと説明した。
吉利傘下の高級車ブランド「領克 (LYNK & CO) 」はこのほど、星紀魅族の独自OS「Flyme Auto」を搭載した新車種「08」を発売した。ファーウェイの独自OS「Harmony」を搭載した車種は、すでに複数発売されている。シャオミ傘下の「小米汽車(Xiaomi Auto)」は、24年の新車種発売を予定している。
スマホ市場で古くからライバル関係にあった3社は、間もなく同じ舞台で再び競い合うことになる。
*2023年11月24日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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