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車載チップ開発の中国スタートアップ「芯擎科技(Siengine)」がこのほど、自動運転用の高性能チップ「星辰一号(AD1000)」 のテープアウトを終えたと発表した。2025年に量産を始め、26年には自動車への大量搭載を開始する計画だという。
AD1000は車載グレードの7nmプロセスを採用。AEC-Q100規格に準拠し、ヘテロジニアスマルチコアアーキテクチャを用いたCPUの演算処理能力は25万DMIPS、NPU(ニューラル・プロセッシング・ユニット)の処理能力は最大512TOPSに上る。複数のチップを組み合わせることで、最大2048TOPSを実現する。
ハードウエアの構成では、高性能ビジョンアクセラレーター(VACC)とイメージシグナルプロセッサー(ISP)を集積し、自動車向けの安全規格で最高水準の「ASIL-D」に適合したセーフティアイランドを実装。多様なインターフェースを備えており、自動運転レベル2~4に対応することができる。
高性能NPUのアーキテクチャは、大規模言語モデル(LLM)を支える深層学習モデル「Transformer」をネイティブサポート。トレンドとなっている自動運転向けエンドツーエンド(E2E)モデルの開発に完全に適合している。
芯擎科技は2023年に、7nmプロセスのスマートコックピット用チップ「龍鹰一号」を発表。龍鹰一号は現在のところ、中国で唯一大量量産が可能な7nmスマートコックピット用チップとなっている。中国の調査会社・蓋世汽車研究院によると、龍鹰一号は24年1~8月の中国のスマートコックピット用チップの搭載量(販売量)で首位となった。
(36Kr Japan編集部)
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