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レアアース(希土)を使った抗菌材料を開発する中国メーカー「稀瑞材料技術(Xirui Materials)」(以下、稀瑞材料)がこのほど、海南中浩企業管理が主導するシリーズAで数千万元(数億円超)を調達した。資金は、レアアース抗菌材料の生産ライン建設のほか、レアアース抗菌を施した消費財の研究開発、事業拡大に充てられるという。
ここ数年、抗菌や浄化を目的とした製品の需要が高まる一方で、安全性、耐久性に優れた新しい抗菌材料が世界的に不足しており、業界の課題となっている。銀ナノ粒子や光触媒などを使って抗菌や浄化をする従来の方法は、効果が短時間しか持続しないうえにコストが高く、安全性も低い。
2022年に設立された稀瑞材料は、抗菌性や浄化性、耐久性などの主要指標が世界トップの水準に達するレアアース抗菌材料の研究開発に注力している。創業者の周効博士は「レアアース抗菌材料は高温や紫外線照射、強酸性、強アルカリ性など厳しい条件下でも効果が変わらない。実験では、レアアース抗菌されたポリプロピレン管を95度の熱湯に1カ月つけても、レアアース抗菌された食器を8年使っても、非常に高い抗菌性を保ち、その効果は従来の製品よりも優れている」と説明した。
同社は、日用品や管・建材、陶磁器、化学製品などに活用できるレアアース抗菌材料を開発し、レアアース抗菌を施した高機能な保温タンブラー、タイル、ポリプロピレン管、食器などをリリースすることで、身体に害が少なく環境にもやさしい製品を求める市場のニーズに応えた。
また、イノベーションと研究開発を最優先に考える同社は、研究開発への投資が継続できるメカニズムを構築した。建材や繊維製品、食品包装材などをレアアース抗菌するコア技術を開発し、特許40件以上を取得したほか、10件以上の基準制定に関わった。日本の抗菌製品技術協議会(SIAA)の会員にもなっている。
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稀瑞材料はコア技術や画期的な製品の開発、研究成果の実用化を通じて、レアアース抗菌材料の活用分野を広げ、業界トップを走る自社の地歩を固めている。積極的な他社との提携によって多角化を図り、持続的に成長できる流れをつくった。
周博士は「当社は管や塗料、板材などの大手メーカーと共同で抗菌作用に優れた建材を開発し、質の高いソリューションでレアアース抗菌業界の発展を促している」と話す。生産方式やマーケティング方法を工夫している同社の製品は、ヘルスケアや医療機器、室内空気清浄などの分野で幅広く活用され、複数の省・直轄市にある実店舗やオンラインで販売されている。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・大谷晶洋)
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