36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
米ラスベガスで開かれた世界最大のテクノロジー見本市「CES 2025」(1月7〜10日)で、中国の電動バイクメーカー「快輪科技(KUICKWHEEL)」がグローバルブランド「RICTOR」で新製品の「空飛ぶバイク」と「電動ボート」を発表して注目を集めた。
2人乗りの空飛ぶバイク「Skyrider X1」は、4軸8枚のプロペラを搭載し、炭素繊維複合材と航空機向けアルミニウムを採用して性能と耐久性を両立した。最大飛行速度は時速100キロメートル、最大飛行時間は40分間で、直流出力50キロワットの電気自動車(EV)用充電器が利用できる。
最適な飛行ルートを自動で計画する機能も備えており、リアルタイムの天候や環境の変化に基づいて飛行高度や速度、方向を自動調整して安全な飛行を実現する。あらかじめ目的地を入力するだけで自動で離着陸できる仕組みだが、ジョイスティック操作や手動制御も可能となっている。
また、予備を含めた三重の飛行制御システムを搭載しているため、エンジンが1つ失われても安全に飛行できる。さらに、電池管理システム(BMS)やパラシュートも実装し、万全の体制でユーザーの安全を確保する。
快輪科技の創業者、劉峰氏によると、Skyrider X1は市場に出回る有人eVTOL(電動垂直離着陸機、空飛ぶクルマ)と比べ、軽さや機動性だけでなく、価格面でも優れているという。5万ドル(約780万円)に価格を抑えたことが好評で、受注台数はすでに200台を突破した。
もう1つの新製品である電動ボートは、発泡ポリプロピレン(EPP)と金属フレームを組み合わせた軽量かつ頑丈な構造で、最大積載量は150キロ。定格出力15キロワットのモーターを搭載しており、最高速度は時速45キロメートル、最長70分間の航行が可能。
快輪科技は一貫して近距離移動用モビリティの開発に注力し、電動バイクや電動キックボードなどを手がけてきた。消費者向けとシェア事業向けの両方に注力し、すでに80以上の国と地域に向けて製品を販売している。
ここ数年でテクノロジーが飛躍的に進化し、モビリティの多様化も進んだ。さらにモビリティ分野ではeVTOL技術への注目度が高まりつつある。中国ではeVTOLやドローンを活用した「低空経済」が新たな成長の起爆剤になるとして、2024年に初めて政府活動報告に盛り込まれた。中国電子信息発展研究院(CCID)が発表したリポートによると、2026年までに中国の低空経済の規模は1兆644億6000万元(約22兆4000億円)に達する見込みだという。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・田村広子)
36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
原文はこちら
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録