中国ゲノム解析大手の傘下企業、ペット遺伝子検査サービスを開始

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中国のゲノム(遺伝情報)解析大手、華大集団傘下の華大鑑正(広東省深圳市)はこのほど、ペットの遺伝子検査サービスを開始した。血統の純正さや遺伝性疾患の有無、警察犬などに向いているかの適性を検査できる。試薬キットを使って自宅で採取したサンプルを送れば、品種や血統の分析や遺伝性疾患のチェック、繁殖のアドバイス、行動傾向、さらには知能評価や毛並みケアのアドバイスまで盛り込まれた報告書を受け取れる。

価格は検査内容に応じて数百元(約数千円)から数千元(約数万円)。最も詳細な全遺伝子検査では、猫で約50種、犬で100種余りの遺伝性疾患リスクを調べられる。

サンプル採取は、ペットの歯茎の内側を専用の綿棒で10回拭き取り、保存管に入れるだけで完了する。結果はサンプル送付の10~15営業日後、SNSアプリ「微信(ウィーチャット)」の公式アカウントで確認できる。

華大鑑正は警察犬の遺伝子記録の作成に携わったことがあり、劉佳最高経営責任者(CEO)は、警察犬の遺伝子には似ている部分が多く、遺伝子検査は警察犬としての適性を確実に判断できると説明。警察犬の育成には1頭あたり約20万元(約400万円)かかるが、遺伝子検査を事前に行い、初期の選抜段階で活用することで、より効果的な選別が可能となり、育成コストも大幅に抑えることができると述べた。

深圳で2024年末に開かれた「ペット経済発展大会・ペット業界データ発表会」で公表された2025年版の中国ペット業界白書(消費報告)によると、24年の中国都市部のペット消費市場の規模は3千億元(約6兆円)を超えた。艾媒諮詢(iiメディアリサーチ)は28年に1兆1500億元(約23兆円)に達すると予測している。

中国では今、ペットの衣食住や外出、美容、訓練、教育、フィットネス、医療などのサービス消費が急速に発展している。企業は革新的な試みに続々と乗り出し、機能の細分化や情緒的な満足感、社交ニーズなどの面で消費シーンとニーズの分割を図り、ペット経済の産業チェーンも完成度と成熟度が向上しつつある。【新華社深圳】

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