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エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)を手がける中国スタートアップ「它石智航(TARS)」がこのほど、エンジェルラウンドで1億2000万ドル(約180億円)を調達した。中国のエンボディドAI企業によるエンジェルラウンドでの調達額としては過去最高となった。出資は藍馳創投(BlueRun Ventures)と啓明創投(Qiming Venture Partners)が主導し、線性資本(Linear Venture)や高瓴創投(GL Ventures)などが参加した。資金は主に、製品・技術開発や大規模言語モデル(LLM)のトレーニングなどに充てる方針だという。
它石智航によると、同社はエンボディドAI向けLLMとロボット本体の開発能力を兼ね備えており、ソフトウエア・ハードウエア一体の量産能力も持つ。つまり、ロボットに賢い「頭脳」と自在に動ける「身体」を与え、AIロボットの安定性と信頼性を両立した製品化が可能である点が強みとされている。
它石智航は2025年2月5日に設立されたばかりで、現時点では製品も未発表だ。それにもかかわらず多額の出資を受けられた主な理由は、創業メンバーの経歴にあると業界では見られている。
最高経営責任者(CEO)の陳亦倫博士は、清華大学の智能産業研究院(AIR)でAIロボット分野のチーフサイエンティストを務めたほか、ファーウェイの自動運転部門の最高技術責任者(CTO)や、DJIのマシンビジョン部門のチーフエンジニアを歴任した。チーフサイエンティストの丁文超氏は、ファーウェイの高度人材募集プログラム「天才少年」に抜擢され、同社ではAIによる「End to End(E2E)」の自動運転技術における意思決定ネットワークをゼロから構築した。その後は復旦大学の智能機器人(AIロボット)研究院に移り、同大学初の人型ロボットを作り上げたことで知られる。
*1ドル=約148円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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