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中国の高級アイスクリームブランド「鍾薛高(Chicecream)」は、かつて「アイス界のエルメス」ともてはやされたが、いまや破産の危機に直面している。運営会社の鍾薛高食品(上海)が7月16日、債務不履行に加えて債務超過に陥っているとして、設備供給業者から破産を申し立てられた。このニュースは瞬く間に中国のSNSで拡散された。
鍾薛高は2018年設立。伝統的な瓦をモチーフにした1本66元(約1400円)のアイスバーが一躍人気を集め、国産アイスの価格に対する認識を一変させた。設立から3年で年商は10億元(約210億円)を突破した。同社は話題づくりとマーケティングに長けた新興企業との呼び声も高く、21年には評価額が40億元(約840億円)に迫ったこともある。
しかし、その勢いは続かなかった。常識はずれの高価格が批判を浴び、ネット上で「アイス界の殺し屋」と揶揄されるようになり、その品質を疑う声も高まっていった。さらに、賃金未払いなどの問題も重なって消費者の信頼を失い、資金繰りの悪化から経営が行き詰まった。
企業情報検索サイト「天眼査」によると、鍾薛高と関連会社はこれまで複数回にわたって破産を申し立てられている。過去3年余り、消費者の疑念解消に努めると同時に、価格の見直しやサブブランドの立ち上げを進めてきた。創業者の林盛氏がライブコマースでサツマイモを販売して債務返済に充てるなど、自助努力を重ねてきたが、劣勢を覆すには至らなかった。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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