テンセントのチャットアプリ「QQ」もオンライン教育へ参入、先行するアリババ「DingTalk」へ挑戦状

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テンセントのチャットアプリ「QQ」もオンライン教育へ参入、先行するアリババ「DingTalk」へ挑戦状

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新型コロナウイルス肺炎の流行が続く中、アリババのオールインワンオフィスツール「Dingtalk(釘釘)」を使ったオンライン授業が急速に普及している。それに続き、テンセントのチャットアプリ「QQ」もオンライン授業ツールビジネスに参戦、一気に勝負に出る。

QQは先日「グループ教室(群課堂)」機能を追加したという。ユーザーはそれまで使用していたクラスのチャットルームで、オンライン教育への事務手続きをすべて完了できる。音声やビデオのライブ配信、挙手と発言、設置管理者サポートなどの基本機能に加え、板書のオンライン共有、宿題の提出確認や添削、評価などの教育現場用ツールも付いている。

テンセントはWeChat公式アカウントに「QQのグループ教室機能アップデート」に関するお知らせを掲載した。一時期は頻繁にクラッシュする問題が報告されていただけに、末尾では「各地の始業日には、音声・ビデオ通話を利用するオンラインユーザー数が最高4倍に増加するが、それでもクラッシュすることはない」と、その安定性を強調した。

中国国家教育部が「2020年春学期の授業開始の延期に関する通知」を出した2日後の1月29日、同教育部は、学生が臨時休校中も学べるようオンライン授業の開設を呼びかける。31日、DingTalkは教育部の呼びかけにこたえ、オンライン教室の機能を全国の小中高校・大学に無料開放した。

「多知網(Duozhi.com)」によると、同日、広東、江蘇、河南、山西、山東、湖北など20以上の省にある小中高校・大学1万校の生徒500万人がDingTalkのライブ配信によって授業を再開したという。

テンセント傘下の教育ブランド「騰訊教育」も一足遅れて全国に向けオンライン授業ツールを無料開放した。

こうした状況の中、DingTalkにとって有利なのは、新型肺炎が流行する前から学校関連のビジネスを始めていたことだ。2018年には学校をターゲットにした「釘釘未来校園」をリリースしている。2019年3月、DingTalkCEOの陳航氏は「千校計画」の始動を発表した。これはDingTalkのソフト・ハードウェアと提携リソースを整理統合し、中国国内の学校1000校を支援して「未来校園」を構築するというものだ。学校に対しては「校宝在線(SchoolPal Online)」などアリババ関連教育データ化チャネルの助けを借りてプロモーションを行っている。

2月5日、DingTalkはApp Storeの無料アプリランキングで一躍首位に躍り出た。

職業教育市場と比較して学校教育にあまり力を入れてこなかったテンセントにとって、QQによるオンライン授業への参入は合理的だ。QQは莫大なユーザーを抱え、学生ユーザーの割合も高い。テンセントの2019年第2四半期決算によると、QQの月間アクティブユーザーは8億320万人だった。 2019年第1四半期決算発表時にも、テンセントCEOのポニー・マー(馬化騰)氏は、QQの若手ユーザーがますます活発になり、2桁成長を見せていると述べていた。QQは元々、グループ通話やファイル共有などのグループ機能を備えており、ユーザーもアプリの操作に慣れている。

QQのほうがメリットは多そうだが、サービスインの時点で一部の学校では授業開始から10日間近く経過しており、既にDingTalkに慣れてしまった生徒と教師が別のアプリに替えるのは難しい。まだ授業を開始していない学校に関しては、QQにもチャンスがあるかもしれない。

新形肺炎の流行状況によっては新学期再開がさらに遅れる可能性がある。オンライン授業ツールが緊急対応ではなく根付いてしまえば、勝負の行方は実用性にかかってくるだろう。
(翻訳・永野倫子)

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