1月の中国新エネルギー車販売が54%減、自動車部品供給も停滞 政府は緊急支援策を検討

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新型コロナウイルス感染拡大の影響で、新エネルギー車の生産・販売が大きく落ち込み、中国政府の関連部門が緊急に支援策の検討を行っていると、中国紙「証券時報」が報じた。

中国汽車工業協会(CAAM)が主要企業のデータをもとに出した予測では、今年1月の自動車生産台数は178万3000台、販売台数は194万1000台だという。前月比でそれぞれ33.5%、27.0%の減少、前年比でも24.6%、18.0%の減少となった。新エネルギー車の生産台数は4万台、販売台数は4万4000台で、前年比でそれぞれ55.4%と54.4%の減少となった。そのうち新エネルギー乗用車の生産台数は3万5000台、販売台数は3万9000台で、前年比でそれぞれ56.3%、54.5%減となり、半分を割り込んだ。

CAAMによれば、新型コロナウイルスの流行のため、業界では今年第1四半期の運営状況に深刻な影響が及び、自動車生産・販売台数が大幅に縮小する見込みだという。さらに今年1年の自動車市場の情勢も厳しいものになると予測している。

画像:中国汽車工業協会

実際に、影響は世界各地に及んでいる。2月26日、米格付け会社ムーディーズ・インベスターズ・サービスは2020年の世界の自動車販売を2.5%減少へと下方修正し、当初予想の0.9%減少から大きく悪化するとの予測を発表した。

ムーディーズはまた、今年の中国の自動車販売台数を当初予想の1%増加から一転して2.9%減少に修正し、世界最大の自動車市場を抱える中国への影響が甚大であることを明らかにした。

新型コロナウイルスが最も深刻な湖北省では、生産能力にして約220万台分の工場がストップしているほか、部品メーカー1300社にも深刻な影響が及んでいる。現在、多くの自動車メーカーでは部品供給が滞っているために操業停止を余儀なくされている。

韓国「現代(ヒュンダイ)自動車」はすでに、部品供給の中断のため韓国工場での生産を停止すると発表している。それに続いて日産、韓国「双竜自動車(SsangYong)」、「起亜(KIA)」も生産ラインの一部停止を発表し、テスラ、トヨタ、フォルクスワーゲンなども部品供給に問題が発生する可能性があると述べている。

とはいえ、3月の市場ニーズについて自動車ディーラーの見通しはいくらか楽観的だ。中国汽車流通協会が発表した「自動車ディーラー在庫警戒指数調査(Vehicle Inventory Alert Index)」によれば、3月に市場ニーズが増加すると考えるディーラーは47%に上るという。
(翻訳・畠中裕子)

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