中国でオークション注目度が急上昇 アリババ、京東に続きクラシファイド大手「58同城」も参戦

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企業情報検索サイト「天眼査(Tianyancha)」によると、中国大手クラシファイドサイト「58同城(58ドットコム)」を運営する「北京五八信息技術有限公司(Beijing 58 Information Technology)」が経営範囲を変更し、新たにオークション事業を追加した。

58同城では3月19日、中国タブロイド紙「新京報」の取材に対し、北京五八信息技術が経営範囲を拡大しただけのことであり、今のところ、58同城がオークション事業を手掛ける予定はないと話している。

北京五八信息技術は2005年12月設立、法定代表者は58同城の董事長兼CEOでもある姚勁波氏だ。同社はインターネットを活用し、クラシファイドサービス、通信事業、ラジオやテレビ番組の制作などを行っている。

実際のところ、すでに多くのECプラットフォームがネットオークションへ参入している。アリババは2012年に「阿里拍売(Ali Auction)」をローンチしており、現在のカバー範囲は官公庁の差押え物件、債権、不動産、車、書画、骨董、コレクションなど多岐にわたる。

Ali Auctionは「天猫(Tmall)」のプライベートブランド「天猫新品」や 「餓了麼(ウーラマ、Ele.me)」と並んで、タオバオのモバイルアプリのトップページにリンクアイコンが配置されている。オンラインプラットフォーム以外にもAli Auctionは、ブランド品のリセールを手掛ける「胖虎奢侈品(Ponhu Luxury)」と共同で実店舗でのブランド品オークションのスマート化を図るなど、取引シーンを拡大している。

タオバオのトップページのスクリーンショット

Ali Auctionの副総経理、願海林氏は昨年6月、同社の年間取引総額は2018年に5000億元(約7兆6000億円)を超え、そのうち90%以上が固定資産に関する取引だと語っている。

「京東商城(JD.com)」を運営する「北京京東世紀貿易有限公司」は、2016年にオークションチャネル「京東拍売(PAIMAI.JD.COM)」をローンチする。京東のデータによると、2017年の中国ネット通販特売イベント「双11(ダブルイレブン)」期間中、京東拍売の出品数は18万件で、120万回の入札があり、落札額は前年比で778%増加した。2018年の双11では、落札総額は前年同期のさらに6倍となり、中でも官公庁オークションの落札総額は前年の11倍に達した。

京東拍売のスクリーンショット

企業情報検索サイト「天眼査」によると、北京京東世紀貿易有限公司は、更に2019年7月12日に100%出資の「広東京東瀚英拍売有限公司」を設立しており、同社は美術品やコレクションの鑑定、オークション、書画骨董などのコンサルティング、商品情報配信などを行うという。

「2019年淘宝和京東司法拍売年度報告(タオバオおよび京東の官公庁オークション2019年度報告書)」によると、官公庁が差し押えた不動産の処分にネットオークションを使う比率は上がってきており、各地の裁判所はタオバオや京東などのオンラインプラットフォームを通じた官公庁オークションを次々に実施しているという。2019年、タオバオと京東の中国国内の官公庁オークションにおける不動産競売件数は、前年より36%多い50万4942件だった。
(翻訳・永野倫子)

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