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尿検査、空腹検査に食後検査。病院ではどの検査も長い待ち時間が悩みの種だ。中国新興企業「徳訳科技(DeyeeTec)」は自動尿検査分析システムを開発し、尿検査を便座でできるシステムを開発した。湿式化学分析法により定量検査を行うという。DeyeeTecは現在、シリーズA+での資金調達を計画中だ。
「AI、ビッグデータ+生検」は従来の診療モデルを「予防、治療、静養」モデルに変えられるのか。
家庭用ヘルスケア管理のスマート検査器具は新たなブルーオーシャン市場とみられている。とはいえ、スマートトイレは本当に信用できるのか。市場もユーザーもいまだ疑念を払拭できていない。これまでの尿検査は時間も費用もかかっていた。そこで尿検査が可能な便座が登場した。
創業者の葉之謙氏は2008年、尿検査試薬と便座を組み合わせたシステムの研究開発に着手、2013年には「尿生化学分析システム」の前身となる尿検査が可能なスマート便座の原型の開発に成功した。
尿検査は通常検査の一つである。腎臓病、腎臓疾患ハイリスク群、糖尿病の患者や妊婦は長期的に尿検査を行う必要がある。特に慢性腎臓病に至っては中国国内の成人罹患者数は1億2000万人にも上る。慢性腎臓病は自覚症状が出にくく気づきにくいことからも、早期検査、早期発見が予防と治療にとって重要となる。DeyeeTecは医療従事者でなくても使用でき、健康状態をすぐにチェックできる尿検査システムを開発した。
尿検査は病院での検査、検査試験紙、尿検査簡易キットなどで検査が行えるが、尿検査を「便座」と組み合わせた場合の精度はどうなのか。中国国内では尿検査ができる便座システム自体まだ珍しく、市場でも初期段階である。
葉氏は、病院や検査センターなどで使用されている尿検査計器は乾式定性検査であるため、温度、湿度、照明などの影響を受けやすく、以下のような欠点があると述べる。
1.細やかな健康管理ができず、定性検査、静的精度測定であるため、亜健康群(サブヘルス群)にとっては疾病の進行過程に対する量的変化から質的変化への注意喚起を行うことができない。また、生理的指標のリアルタイムでのモニタリングもできないため、実際の健康状態を反映できない。
2.乾式試験紙は外部環境の影響を受けやすいため、家でセルフチェックや判断を行えず、一人ひとりの健康管理ファイルの作成、サブヘルスの予防、疾病の管理目標も達成できない。
3.現在流通している乾式試験紙製品の形態や設計は、サンプルをとりにくく、不衛生であるため、薬局などにある家庭用尿検査試験紙はほとんど購入者がいない。
葉氏は「私たちが解決するのはサブヘルスの予防と病気の管理である」と語っている。
DeyeeTecは、医療機器生産許可証、全自動尿分析計器・尿生化学分析試薬キット(湿式分析法)の医療器具登録証を取得している。今後、製品を段階的に市場に投入する計画だ。
家庭用の全自動尿検査生化学分析システムは、便座本体とソフトウエアの自動サンプリングシステム、検査試薬、自動分析システムで構成され、最終的にモバイル端末のデータ分析システムに検査結果が表示される仕組みだ。
「設計当初、今後のメンテナンス時の利便性や経済性も考慮し、システムはモジュール化設計を採用した。不具合が生じるとバックグラウンドで表示され、相応のモジュールとすぐに交換が可能で、メンテナンスコストの大幅削減につながった」(葉氏)
技術面においては、同システムでは自社開発の湿式化学分析技術が採用されている。温度、湿度、照明などの環境の影響を受けることなく定量検査が可能だ。これはシステム全体の中核技術であり、今後家庭用バス製品にも搭載する計画だ。そうすることで家庭での健康管理モニタリングのきっかけを作り、従来の尿検査の欠陥を効果的に補完できるという。
葉氏はまた「システムはモニタリング指標(尿検査約20項目、腫瘍マーカー7項目)がすべてそろっているほか、データの精度も高く、小数点三桁まで検査が可能」と語った。
「リアルタイムでのモニタリング、日常のモニタリングでのデータをもとに、バックグラウンドでは個人の健康管理リポートを作成、サブヘルス群に対して疾病進行過程における量的変化から質的変化の注意喚起を行うことができる。また検査過程では、ユーザーはトイレ習慣を変える必要はなく、便利で衛生的だ」
全自動家庭用尿検査生化学分析システムはすでに政府、企業、消費者向けのシーンに参入している。同製品は腫瘍マーカー指標7項目を含むすべての生化学発色反応検査ができるほか、糖尿病病変、カルシウム欠乏症、腎臓病病変、肝臓・胆臓・膵臓病変、痛風、結石、尿路感染などの検査も可能だ。尿生化学発色反応を有する数千にも上る尿検査項目の開発のほかに、DeyeeTecは便検査に関しても技術を蓄積している。
同社によると、今回の調達資金は浙江省にある本部と広東省のスマートバス製品の生産ライン、マーケティングおよび販売ルートの構築と製品の更新に投入する計画だという。
(翻訳:lumu)
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