世界300万人が愛用する中国語学習アプリ 中華系企業の海外進出が追い風に

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中国語学習アプリ「Super Chinese」を運営する「語軒信息科技(Yuxuan Information Technology)」がプレシリーズAで資金調達を行った。出資は「青松基金(QINGSONG FUND)」。創業者兼CEOの唐希氏によると、調達した資金はカリキュラムの開発およびグローバル市場の開拓に充てる。

2018年に設立された同社は外国語学習にAIを取り入れ、レベルチェックや学習計画の作成など、個別に最適化された学習支援サービスを提供する。すでに200以上の国の300万を越えるユーザーに利用されており、累計1億件以上の学習データを蓄積しているという。

(画像はSuper Chineseより)

「中国語学習ブーム」が切り開くブルーオーシャン

世界の中国語学習者は2018年時点で1億人を突破したと言われている。こうした中国語ブームは中国語教育市場という新たなブルーオーシャンを開拓する結果となった。Super Chineseは最初にアジア市場をターゲットとし、その後徐々に欧米市場の開拓に移った。現在、ユーザーの約8割がアジアのユーザーで、国別ではベトナム、タイ、韓国、日本の順に多い。

唐CEOの分析では、中国経済の成長に伴い多くの中国企業が海外に進出したが、中でも文化的に中国に近い東南アジアが最初の主な進出先となったことが人気の背景にあるという。結果、東南アジア各国では中国語に精通したローカル人材の需要が大幅に増え、中国企業が好待遇でこうした人材を迎え入れたことで、キャリアアップを目標とした多く中国語学習者が生まれた。欧米の多くの中国語学習者が趣味目的であるのとは異なり、彼らにはお金をかけてでも学びたいという意欲も強い。

AIが個別に学習内容やプロセスを設定

語軒信息科技はこれまでに二つの中国語学習アプリを発表している。一つは「漢語水平考試(HSK:中国教育部による中国語レベル検定試験)」の受験対策アプリ「HSK Online」、もう一つはSuper Chineseだ。

HSK OnlineはビッグデータとAIを活用し、個別にカスタマイズされた受験対策を行う。頻出問題対策や模擬問題集、専属講師による解説などを提供し、合格への近道を目指す。現在、多くの国のアプリストアではHSK関連のアプリで最も推薦されるアプリに選ばれているという。

(画像はSuper Chineseより)

2019年になって新たにリリースされたのが、中国語のオンライン学習をAIが支援するSuper Chineseだ。唐CEOによるとHSK Onlineのユーザーは16~18歳、22~26歳の年齢層に集中しているが、Super Chineseは中国語を学習したいユーザーという大きなくくりのため、幅広いユーザーに利用されている。タイではリリースわずか2カ月で語学学習系アプリの人気トップとなった。

Super Chineseが抱える講師陣には15年以上のキャリアを持つ人材を揃える。講座の内容は具体的なシーン別に設定されており、若年ユーザーの実際の日常生活に沿った内容になっているとともに、HSKで求められる語彙や文法も網羅している。さらにユーザーから収集した大量の学習行動データをAIが分析し、各ユーザーの現在の語学レベルを割り出して、それぞれに合った個別の学習計画を提供する。

(画像はSuper Chineseより)

収益増の望みはライブ授業

Super Chineseの現在の収益源は主に会員費だ。現在、より高い客単価が望めるライブ形式の講義も開発中で、グループレッスンとマンツーマンレッスンを想定している。

中国語学習の初期段階では、学習時間のほとんどは基礎的な語彙と文法の習得に割かれるため、この段階ではAI講師を活用し、会話やライティングの段階に進めば本物の教師が担当する。運営側では人的リソースが節約でき、ユーザー側では受講費の節約になる。

唐CEOは事業戦略について、「リソースと体力が限られる中で、まずはあえて二つのコアプロダクトに集中したい。時が熟したらユーザー数とプラットフォームとしての強みを武器に、産業の川上から川下までを射程範囲に事業の急拡大へ移る」と述べている。
(翻訳・愛玉)

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