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Update:
9月30日、波奇寵物(NYSE:BQ)は米ニューヨーク証券取引所に上場を果たした。IPO価格を1株10ドルに設定したが、10月26日時点で同社の株価は5.3ドルに下落し、時価総額は4億8200万ドル(約505億円)となっている。
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中国では今年、「ペット経済」に注目が集まり、関連株も爆発的に上昇している。A株では、ペットフードの2大OEMメーカーの株価が2倍に跳ね上がった。ペット専門ECを手がけるユニコーン企業の「波奇寵物網(boqii.com)」も今年目論見書を提出した。
ペット経済で何が起きているのか。波奇網はペット業界でトップに立つことができるだろうか。
ペット経済
ペット経済は近年急速に台頭してきた。中国社会の少子高齢化に伴い、ペットが次第に生活に必要な存在になってきている。一人暮らしならなおさらだ。
市場調査会社「中国産業信息網(www.chyxx.com)」のデータによると、2019年に世界のペット市場は1495億ドル(約15兆7000億円)規模に達した。EUR Economicの研究報告によると、世界最大のペット市場は欧米でシェアは60%以上、うち北米地域は同37%だ。アジアは世界第3位で24%のシェアを占める。
コンサルティング会社「艾瑞市場諮詢(iResearch Consulting)」のデータによると、中国ペット業界の市場規模は2018年に1708億元(約2兆7000億円)だった。成長率は30%に迫り、2020年には3000億元(約4兆7000億円)に達すると予想される。
中国ペット業界白書の統計によると、2019 年中国ペット市場の規模は前年比18.5%増の2024 億元(約3兆2000億円)だった。今後5年間は15%以上の年平均成長率を維持し、2020年には2366億元(約3兆7000億元)に拡大する見通しだ。
波奇網にチャンスはあるか
現在、中国ではペット関連のECプラットフォームは基本的に2強の寡占状態にある。
ペット業界白書によると、オンラインプラットフォームの使用比率では波奇網はアリババ傘下のECモール「天猫(Tmall)」と「淘宝(タオバオ)」、中国EC大手の「京東商城(JD.com)」に次ぐ第3位だ。
波奇網の目論見書によれば、市場シェアはアリババが60%、京東は3.7%、波奇網は1.9%となっている。
波奇網は9月8日に米国株の目論見書を提出後、米株式市場で上場して1億1500万ドル(約120億円)を調達する見通し。近年、ペット業界は人気の投資対象になっている。
2019年、中国のペット業界全体では32回にわたり合計54億1000万元(約850億円)を調達している。中でも、医療、フードとECは資金調達回数、金額ともに最多だ。
「2019 中国ペット業界白書」の統計によると、世帯当たりのペット保有率は米国の68%に対し、中国は4.4%にとどまる。世帯あたりの平均飼育数は中国が0.2匹、日本が0.5匹、米国が1.4匹で、中国には2倍以上の成長余地があるといえる。
米ペットフード会社「freshpet」は、2016年11月~2020年始めにかけて株価が10倍近く上昇した。
freshpetは2019年末まで赤字が続き、増収しても増益にはならなかった。それでも市場は高い期待を寄せ続けている。
波奇網にとって、freshpetは非常に参考になる。波奇網は現在も赤字だが、今後売上高とユーザー数が伸び続ければ、資本市場から高く評価されるだろう。
ペット分野ではまだユーザーコミュニティを運営するEC企業の上場例は存在しない。長期的には、希少性が波奇網の最大の強みになるだろう。(翻訳・二胡)
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