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格安越境EC「Temu」を運営する中国EC大手「PDDホールディングス」が8月26日、2024年4~6月期決算を発表した。売上高は前年同期比86%増の971億元(約2兆円)だったが、市場の予測に届かなかったため株価は一時30%以上下落し、時価総額で550億ドル(約8兆円)を失った。
Temuは依然として赤字だが、36Krの調べによると米国事業は7月時点でEBITDA(利払い・税引き・償却前利益)がほぼ損益分岐点に達している。広告費の削減などが奏功したとみられる。24年の支出額43億ドル(約6300億円)を見込んでいたが、米国事業の支出が縮小したため、実際の支出額は40億ドル(約5900億円)を下回る見通しだ。
複数の関係者によると、Temuは今後、欧州や日本、韓国、中東、中南米への投資を拡大する計画で、米国では新規顧客獲得ではなく、既存顧客のアクティブ度や購入頻度、客単価の向上を目指す方針だという。
中国のインターネット企業は、厳しい国際環境の変化に直面している。Temuの米国事業の先行きも見通せず、米国市場での成長も天井に近づいてきた。24年は米国以外の市場での業績拡大に注力し、流通取引総額(GMV)に占める割合を従来の6割から3割に引き下げる方針を掲げているが、現時点ですでに4割前後に低下しているとみられる。
*1元=約21円、1ドル=約147円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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