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動力伝達システムを開発する中国企業「三凱機電(SKGR)」がこのほど、シリーズAで1億元(約20億円)を調達した。達晨財智(Fortune Capital)が主導し、三花弘道、浙股坤鑫投資管理が参加した。資金は研究開発、主力製品である精密遊星減速機の生産規模拡大、高調波ギヤロボット関節減速機やアクチュエーターの研究に充てられる。
三凱機電は2007年に設立され、主に精密減速機やサーボモーター、サーボアクチュエーターなどを生産、自動生産ラインや自動化装置を提供し、国内外の多くの有名メーカーと提携している。中国では早期に精密遊星減速機を開発したメーカーのひとつで、12年に量産を開始してからは同社の主力製品となっている。創業者の江建斌CEOによると、現在国内の自動化分野では同社の遊星減速機が広く使われているという。
遊星減速機はモーターの回転速度を抑え、動きの精度を維持しつつ出力トルクを大きくできる。新エネルギー、半導体設備、スマート物流、3C(コンピュータ、通信機器、家電)などの分野で、コア部品として広く活用されている。
三凱機電は人型ロボットの登場に合わせてロボットサービスチームを立ち上げ、ロボット向けの遊星減速機や高調波ギヤ減速機を研究している。ロボット向け関節用アクチュエーターの主な機構には、遊星減速機、高調波ギア減速機、ボールねじの3つがある。江CEOによると、遊星減速機と高調波ギア減速機の市場は比較的成熟しているという。
三凱機電はすでに、アクチュエーター、モーター、減速機が一体となった装置を開発し、大量生産を開始している。3つの機能を一体化することで、複数のサプライヤーが関わる際に生じる販売後責任の問題を解決した。また、装置がコンパクトになり、省スペースになる。そして、一体化設計でジョイントを減らしたことにより、故障率の低減とコスト削減を実現した。江CEOは、今後人型ロボットや犬型ロボットで一体型装置の需要が高まると見込んでいる。
同社製品はすでに海外の複数の国や地域にも輸出されているという。新工場が稼働すれば、今後3年のうちに減速機の生産量は年間80万台に、永久磁石同期モーター、サーボモーター、サーボーアクチュエーターの生産量もそれぞれ年間10万台に増える予定だ。2023年からの5年間で売上高を8億元(約160億円)に増加させるという目標を掲げ、27年にこれを達成すると見込んでいる。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・36Kr Japan編集部)
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