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香港の新規株式公開(IPO)市場が大きく回復した。中国本土市場で上場する企業が香港で重複上場する動きが活発化し、世界の投資家の関心が高まった。中国政府は企業支援を継続し、香港取引所も企業誘致に向けた各種施策を打ち出している。
これら複数の好材料により、2025年1〜6月の香港IPO市場における資金調達額は前年同期の7倍に伸び、1071億香港ドル(約2兆円)で世界首位となった。過去10年間では2番目の水準で、24年通年の調達額もすでに上回っている。
25年1〜6月に香港上場を果たした企業は44社。うちメインボードに上場した42社の34%が小売・消費財・サービス関連企業で、工業・材料関連企業と医療・医薬関連企業がそれぞれ23%を占めた。香港取引所は現在、200社以上の上場申請を処理しており、7〜12月も良好な市場環境が続くと予想される。
英会計大手プライスウォーターハウスクーパース(PwC)は、25年通年で情報技術・電気通信サービス、医療・医薬、小売・消費財・サービス関連の企業を中心に、90〜100社が香港で上場し、資金調達額は2000億〜2200億香港ドル(約3兆8000億~4兆2000億円)に達するとの見通しを示した。香港IPO市場は、25年の資金調達額で世界首位を奪還する可能性が高い。
*1香港ドル=約19円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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