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2019年11月26日〜27日、スタートアップやIT業界に特化した中国の最大級メディア「36Kr」は、北京国際会議中心(China National Convention Center)において「2019WISE 新商業大会」を開催した。本大会では13会場に100人以上のニューエコノミー関連企業の代表者を招き、新たな技術、新たなシナリオが既存産業を根本から覆し、再構築する様子に注目している。また同時に、世界のスタートアップ・大手IT企業・投資機関・地方政府・既存型企業など、未来に向かって着実に歩み続ける各当事者の成長や実績にフォーカスしている。
モバイルインターネットの発展に伴い、人々とスマートフォンおよびモバイルアプリとのつながりはますます緊密なものとなった。デジタル時代の人口ボーナスの伸びが一段落したとはいえ、新たに生まれた「データボーナス」は非常に大きなポテンシャルを抱えており、モバイルアプリ業界のマーケティング担当者は、絶えず新たな業務拡大のチャンスを求めて目を光らせている。
「AppsFlyer(アップスフライヤー)」の大中華市場マーケティング総監を務めるスージー・マー(Susie Ma)氏が、モバイルアプリマーケティング業界に対する考えと、データボーナス時代において独立性と公平性を兼備した同社プラットフォームの優位性について語ってくれた。
AppsFlyerは2011年にイスラエルで設立されたAppsFlyer社傘下のモバイルアトリビューション・マーケティング分析プラットフォームであり、世界各地のモバイルマーケティング担当者が優れた意思決定を行えるよう支援している。
AppsFlyerはモバイルインターネットの後半戦が始まって以降、マーケティング担当者の関心はユーザー数の増加からユーザーのCVR(コンバージョン率)に移行したと考える。一つの完全なモバイルマーケティングプロセスにおいて、第三者であるアトリビューションプラットフォームが果たす革新的な役割は、データの高効率化とマーケティングプロセス全体の最適化だ。
人口ボーナスの終息とデータボーナスの台頭
モバイルインターネットの前半戦とは2009~2016年を指す概念だが、この期間においてはスマートデバイスや3G、4Gネットワークの普及に伴い、モバイルデバイスに移行するネットユーザーが増え続けた。この段階は純粋な増加市場であり、大量の人口ボーナスを伴っていた。世界の50%以上の人口がすでにモバイルインターネットのユーザーとなっており、中国ではこの比率はさらに高い。
あるデータを見ると、中国のスマートフォンの出荷量の伸びは現在すでに鈍化または減少しており、モバイルインターネットユーザーの伸びも徐々に鈍化している。これに関して悲観的な意見を持つ人が多いが、実は新たなチャンスがこの中に隠れている。スマートフォン所持者が増加し、アプリケーションの数も増加する中、携帯を使用する時間が長くなっているからだ。
一方、別のデータによれば、中国のモバイルインターネットのデータ量は近年倍増しており、1人あたり平均使用時間も増え続けている。モバイルインターネットの本格的な後半戦ともいえる5G時代の到来により、データ量はさらに拡大するだろう。人口ボーナスが終わりを迎え、新たにデータボーナスが台頭したということだ。
アプリマーケティングの変遷
人口ボーナスからデータボーナスへの変遷の過程で、モバイルアプリのマーケティング担当者の関心がどのように移ったか見てみたい。
2011年にはアプリのインストール数、つまりユーザーの量のみに注目が集まり、この指標が広告プラットフォームにとっての制約となっていたが、その後2013年には残存ユーザー数が非常に重要な指標となった。2016年には投資利益率(ROI)、つまりあるアプリをリリースし収益・効果を得るのにどれだけの資本を投資したかという、投資対効果を測る指標に注目が集まるようになり、翌年の2017年には不正トラフィックの分析や防止が重視されるようになった。そして今年、新規ユーザーの伸びが頭打ちとなった段階で、いかに既存ユーザーを刺激し、過去のユーザーにアプリを再利用してもらうかという「リターゲティング」による収益獲得が一つの方向性となっている。
総括すると、マーケティング担当者の関心は2011~2019年の間に新規ユーザーから既存ユーザーに、また数から質へと変化した。つまり、マーケティング活動が直接的にどの程度の収益をもたらすかというユーザーレベルでの効率化が現在のトレンドとなっている。
アトリビューションツールの役割
モバイルアプリの広告主はアプリのPR活動の際、一般的に広告プラットフォームに広告料を支払うことで、新規ユーザーおよび流出した顧客の情報を入手する。ユーザーの登録、ログイン、購入などのイベントデータは第三者のアトリビューションプラットフォームで記録され、この全面的なデータが広告プラットフォームに提供される。広告プラットフォームはそれを受けて収益データとコストデータを割り出し、アトリビューションプラットフォームに再度提供する。こうして公平な立場に立つアトリビューションプラットフォームがROIを算出する。
アトリビューションプラットフォームがこのROIを広告主に提供することで、広告主はマーケティング戦略に対する的を絞った最適化を図ることができ、さらにこの最適化したニーズを再び広告プラットフォームにフィードバックすることで、広告プラットフォームもPR方法を調整できる。このように、アプリが広告プラットフォームを通じ、より適切に顧客を獲得できるよう援助する。
以上のとおり、第三者であるアトリビューションプラットフォームは、データを利用してマーケティングプロセスの効率化や継続的な最適化を後押ししている。
AppsFlyerがサービスを提供する21ジャンルのアプリのうち、17ジャンルではより多角的なユーザーイベントの計測を行っているが、これらでは残存率がさらに高くなっている。私たちが実際にサービスを提供している顧客には、中国国内トップクラスのゲーム関連企業ネットイース(網易)、また世界的に有名なゲーム企業IGG、さらに中国国内のファッションサブスクリプション企業「衣二三(YCLOSET)」などがある。
米国で百貨店王と呼ばれたジョン・ワナメーカー氏はかつて、「私たちの広告費の半分が無駄になっている。だが問題なのは、それがどちらの半分なのか分からないことだ」と語った。これは実際にマーケティング担当者が直面している普遍的な難題だ。モバイルインターネット分野、とりわけ運用型広告において、AppsFlyerは100パーセント独立かつ公正なデータ、つまり広告主にも広告プラットフォームにも偏向しないデータを提供している。
AppsFlyerは2013年に中国の広告主に対するサービスを開始し、これまでに中国のモバイルインターネット企業数千社にサービスを提供してきた。現在、当社は世界で7割以上の市場シェアを獲得しており、当社の成長は中国のモバイルインターネット業界の発展と共にある。中国のモバイルインターネット企業の成功を引き続きサポートできるよう心から願っている。
(翻訳・神部明果)
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