世界で最も過小評価されている市場、アフリカの魅力を語るー大手メディア「StarTimes」

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世界で最も過小評価されている市場、アフリカの魅力を語るー大手メディア「StarTimes」

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2019年11月26日〜27日、スタートアップやIT業界に特化した中国の最大級メディア「36Kr」は、北京国際会議中心(China National Convention Center)において「2019WISE 新商業大会」を開催した。本大会では13会場に100人以上のニューエコノミー関連企業の代表者を招き、新たな技術、新たなシナリオが既存産業を根本から覆し、再構築する様子に注目している。同時に、世界のスタートアップ・大手IT企業・投資機関・地方政府・既存型企業など、未来に向かって着実に歩み続ける各当事者の成長や実績にフォーカスしている。

中国国内の資本市場が収縮した今、海外市場に注目が集まっている。アフリカ進出は確かに大変ではあるが、アフリカは「10億人+α」規模のブルーオーシャンである。

同会議上、2002年からアフリカ市場に進出しているメディア業界のリーダー「四達時代(StarTimes)」の董事であり副総裁でもある龐一氏が、アフリカ市場に潜む大きなチャンスについて語ってくれた。以下はその抄訳である。

我々が一般的にアフリカと言う時、それはサハラ砂漠以南を指し、南アフリカを除くいわゆるサブサハラ・アフリカのことである。この地域は世界で最も過小評価されている市場でもある。なぜか。

まず、アフリカ全体の人口は13億人程度で、そのうちサブサハラ・アフリカの人口は10億人余り、一人当たりGDPは平均1000~2000ドル(約10万8000円~21万6000円)だ。サブサハラ・アフリカの総人口、一人当たりGDPはインドとほぼ同じである。

第二に、アフリカ文明には悠久の歴史があるが、国としての存在感は強くない。20世紀後半にばらばらに独立して国ができたため、アフリカの国境は文化、国家概念によって自然に生まれたのではないからだ。大陸の文化は全体的に似ており、アフリカ全体としてのアイデンティティが強い。

また、アフリカの各階層の指導者には、アフリカが強大になるためには協力して1つの大きな市場を形成しなければならない、という共通認識がある。過去に植民地であったゆえ、英語やフランス語が公用語の国がそれぞれ20カ国以上あり、これはアフリカほぼ全域をカバーする。社会制度などにも類似性があり、アフリカは相対的に統一された市場と言える。

第三に、東南アジアを若い地域だと言う人もいるが、実際のところ一番若い地域はアフリカである。平均年齢は20歳未満であり、国連の予測によると今後30年で、全世界で新たに増える人口の半分はアフリカで生まれる。

第四に、アフリカの戦乱はすでに収まり、経済建設が現在の主題である。各種インフラの建設は並行して進められており、インターネットを含む近代化インフラはここ10年の間に建設された。

今日は文化分野に重点を置いて、私たちがこの10年余り、アフリカでどのようにチャンスを捉えてきたかをお話ししたい。

四達時代は創立31年になる。最初の15年間、私たちは中国国内で庶民がテレビを見るための問題に取り組んできた。次の15年間はアフリカへ進出し、コンシューマー向けの有料テレビ事業者になり、アフリカの庶民がテレビを見るための問題に取り組んできた。

メディア業界の発展は実は似たようなプロセスを辿っている。第一ステップは、一人当たりGDPが約2000ドル(約21万6000円)になったら、テレビネットワークを作り始めることだ。この時、庶民は娯楽を楽しむ余裕ができ、テレビは娯楽の中で最もコストパフォーマンスが高いため、多くのユーザーを迅速に獲得することができる。第二ステップは、ユーザーを獲得した上で、自分のコンテンツプラットフォームを構築することである。第三ステップは、経営の多角化である。例えば、テーマパークを作ったり、OTT(インターネットを介した動画配信などのマルチメディアサービス)業務を始めたり、テレビショッピングを開設したりすることだ。

私たちもこのプロセスに沿って発展してきた。サブサハラ・アフリカは今まさに一人当たりGDPが平均1000~2000ドル(約10万8000円~21万6000円)であり、私たちはこの地域においてまず衛星放送・地上波が一体となったインフラを構築した。衛星放送ネットワークは9億7000万人、地上派デジタルネットワークは都市部の4億5000万人、弊社独自のCDN(コンテンツ・デリバリー・ネットワーク)システムは4億人以上のモバイルユーザーをカバーする。これらを全て合わせると市場占有率はほぼ半分だ。2011年からは、自主制作番組、吹き替え番組、国際チャネル、ローカルチャネルなど弊社オリジナルのコンテンツプラットフォームも運営している。更に自前のスマホアプリをリリースし、「三位一体」のメディアネットワークモデルを構築した。現在、私たちはサブサハラ・アフリカ地域を最も広くカバーしているメディアネットワークで、英語圏、フランス語圏、ポルトガル語圏すべてにおいて運営を行っている唯一のテレビ事業者である。私たちは大衆化を経営理念としており、独占や暴利に走ったりしないため、ユーザー数は自然に増加している。最後はブランドだ。実はアフリカのブランドTOP100のうち中国ブランドはファーウェイ、「伝音控股(Transsion)」、弊社の3社だけである。皆2000年頃からアフリカに進出した。

このような新興かつ過小評価されている市場には、様々なビジネスチャンスが溢れている。主要業務との関連度によって、これらのビジネスチャンスは3つに分類できる。

第1グループ:コンテンツと基本サービスを中心としたメディア運営。教育、ゲームなどの周辺サービスをやるのもいいだろう。

第2グループ:チャネル、トランザクションなどのコアリソースをベースにした提携ビジネス。私たちは物流、金融、販売システムなどの貴重な現地リソースを持っており、小売り、決済、金融などのサービスを行うのに適している。それらの分野は専門外なので、私たちの経験を活かしつつ専門チームと一緒にビジネスを行いたい。

第3グループ:エコシステムの延長にあるビジネス。アフリカの小売りは単なる貿易からブランドビジネスへアップグレードしている段階であり、現地の若者に投資し、ブランドを育成していく。

サブサハラ・アフリカは統一的、かつ若くて活力に溢れているのに、非常に過小評価されている市場だ。アフリカは本当に大きい、皆さんにもぜひ見に行って欲しい。
(翻訳・普洱)

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