67万業者にサービスを提供する小売業向けSaaS「慧策」 ソフトバンクGなどから100億円超を調達

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67万業者にサービスを提供する小売業向けSaaS「慧策」 ソフトバンクGなどから100億円超を調達

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一体化スマートリテールサービスを提供する「慧策(Huice)」(北京掌上先機網絡科技(Beijing Zhangshangxianji Internet Technology))がシリーズCで約1億ドル(約105億円)を調達した。リード・インベスターはシンガポール政府投資公社(GIC)、コ・インベスターは高瓴創投(Hillhouse Capital)、君聯資本(Legend Capital)、ソフトバンク・ベンチャーズ・アジア(SBVA)など。また、高瓴創投のパートナーであり、生活関連O2Oサービス「美団(Meituan)」元COOの干嘉偉氏がグループのオペレーションコンサルタントに就任した。資金は、製品ラインのアップグレードやチーム構築、サービス体系の改良に充てられるとのこと。

同社はこれまでにSBVAが主導するシリーズA、および君聯資本が主導するシリーズBで合計約4000万ドル(約41億5000万円)を調達している。

慧策(旧社名「旺店通(Wangdiantong)」)は2012年に設立され、最初はSaaS型ERPサービス「旺店通」で電子商取引(EC)業者の注文管理のペインポイントに切り込み、その後はEC経営管理におけるコアマネジメントをめぐる要求を中心に徐々に事業を拡張してきた。現在、同社の製品ラインは注文管理、倉庫管理、会員管理、チャネル管理などをカバーしており、ミニプログラム「店+」、流通システム「閃店通」、デジタルスマートPOSシステム、顧客関係管理システム「客優」、ビッグデータ分析ツール「雲籌大数拠」などの製品を生み出している。

同社提供の情報によると、現在すでに慧策は小売の全分野および全ての顧客をカバーし、67万以上の企業にサービスを提供しており、このうち76%を大・中型顧客が占めている。これには食品大手「中糧(COFCO)」、ジョンソン・エンド・ジョンソン、バドワイザー、乳製品大手「蒙牛乳業(Mengniu Dairy)」、カップ入りインスタントミルクティーの「香飄飄(Xiang Piao Piao)」などの大企業と共に、コーヒー製造販売の「三頓半(Saturnbird)」や牛乳メーカー「認養一頭牛(ADOPT A COW)」などの新興消費ブランドも含まれている。

慧策は小売と卸売で構成される流通分野に注力しており、小売に関してはさらに電子商取引(EC)とオフラインのシナリオに分かれている。パートナー兼COOの焦兆氏は、現在オン/オフラインの統合傾向がますます顕著になっており、同社ではサービス対象を徐々に拡大し、倉庫型コスメ専門店「話梅(HARMAY)」のようにオン/オフライン一体化業者にサービスを提供していると述べている。

業界の競合製品と比べると、慧策の主要な優位性は以下の数点に体現されている。

・大口顧客のカバレッジ。企業向け(to B)事業の大口顧客は価値が高く、ベンチマーク効果があり顧客獲得効率が向上するだけでなく、市場動向やビジネスシナリオの変化をより迅速に捉え、製品のイノベーション効率を効果的に向上させる。

・全カテゴリーをカバー。慧策はここ数年、食品、美容、アパレル、3C(コンピュータ、通信機器、家電)などあらゆるカテゴリー向けに事業を展開している。SaaS型ERPサービス「旺店通」のクロスボーダーバージョンも用意しており、越境事業を行うECのニーズにも対応できる。

・持続可能なイノベーション。慧策は現在3500人以上のスタッフを擁し、その35%以上が生産と研究に携わっている。「旺店通」のフラッグシップバージョンは、業界で初めてAIアルゴリズムを組み込んだERPシステムであり、AIによりシステム内に倉庫の3Dモデルを再現し、最短のピッキングルートを作成してピッキング効率を向上させることができる。

・サービス体系の構築。慧策は中国国内に80余りの支店を持ち、五級都市と呼ばれる小規模地方都市を含む全国388都市をカバーしている。67万以上の業者およびトップ企業にサービスを提供してきた実績をもとに、より適切なマネジメント構想の提供も可能だ。

慧策は主に新規顧客との契約および既存顧客の契約更新により収益を得ており、注文数に応じて、もしくは年額で顧客企業からサービス料を徴収する。利用料は顧客企業の規模や利用サービス・商品に応じて年額で数千~数十万元(数万~数百万円)と変動し、顧客の契約更新率は約91%と安定している。ブランドを「旺店通」から慧策へアップグレードした後の1年間に、同社の収益は前年同期比で最大210%増、新規契約顧客数は前年同期比で最大150%増となっている。

2020年の「双11・ダブルイレブン」(11月11日に始まる年間最大のECセール)の期間中、慧策ネットワーク全体の取引額は2321億元(約3兆6700億円)、旺店通システムによる注文処理のピーク値は16万4550件/秒、出荷率は93.32%、発注書のチェックから発送までは最速で5秒だった。

焦兆年氏は以下のように述べている。世界の先進国の企業は収益の2%を情報化に投じているが、中国ではその1000分の2に過ぎない。トラフィックコストと人件費の増加に伴い、企業は内部効率の改善をますます意識するようになっている。現在、中国のメジャーなECプラットフォームのアクティブセラー数は1000万を上回り、新チャネルの出現、オン/オフラインの統合、越境事業などの新たな増分と相まって、将来的にこの市場が発展する余地はまだ十分にあると考えられる。

慧策は本社を北京に置き、創業チームは清華大学、北京郵電大学、南京大学など有名大学の修士、および上場IT企業の技術・製品管理部門の出身者で構成されている。(翻訳:浅田雅美)

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