家電大手TCLがローラブルディスプレイを披露 2024年に量産化を計画

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家電大手TCLがローラブルディスプレイを披露 2024年に量産化を計画

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中国の家電メーカー大手TCLが今月11日(米国時間)、オンラインで開催されている電子機器の見本市「CES 2021」でミニLEDバックライトと液晶層の距離を0ミリに縮めた「OD Zero(Optical Depth Zero)」技術を披露した。

同時にテレビやスマートフォン、完全ワイヤレスイヤホン、VRゴーグルなど多くの製品を発表。その中でもひときわ目立ったのは2種類のフレキシブルディスプレイだ。それぞれ、6.7インチのAMOLEDローラブル(巻き取り式)スマートフォンと17インチのインクジェット印刷方式の有機ELを採用したローラブルディスプレイである。

6.7インチのAMOLED(アクティブマトリクス式有機EL)ディスプレイは縦型の巻き取り方式を採用しており、機種本体に内蔵されている部分を引き出すと、6.7インチのディスプレイを7.8インチまで拡大できる。

TCL華星 6.7インチAMOLEDローラブルディスプレイ

折り畳み式のスマホでは通常、折り畳み後は本体の厚さが倍(14ミリ)となる。ローラブルディスプレイではディスプレイを引き出す過程でもその厚さは変化せず、機種本体の厚さを10ミリ以内に抑えられるため、よりコンパクトな機体を実現できる。TCL傘下のディスプレイメーカー「TCL華星光電技術(CSOT、以下TCL華星)」はディスプレイを強化することにより、巻き取り部分の半径を3ミリにまで抑え20万回の使用に耐えられるようにしたという。

TCL華星によると、このローラブルディスプレイに関しては国内外の端末メーカーからすでに問い合わせがあり現在協議が進んでいるが、具体的なメーカー情報については非公開としている。

もう一つの目玉商品はインクジェット印刷方式を採用した17インチのローラブルディスプレイだ。色域カバー率は100%に達し、RGB独立発光方式の部品は製造に高精度のインクジェット印刷方式を採用している。

従来の有機ELディスプレイは蒸着方式を採用しており、真空中で加熱した発光材料を蒸発させ、基盤の表面に発光層を形成していたが、製造方法が複雑でコストも高かった。インクジェット印刷方式ではコストを20%ほどカットできる見込みだという。

TCL華星 17インチローラブルディスプレイ(インクジェット印刷方式)

昨年6月、TCLはパナソニックとソニーの有機EL事業を統合して誕生した日本企業「JOLED」に対して300億円を出資、緊密に技術提携すると発表している。JOLEDは世界で初めてインクジェット印刷方式による有機ELディスプレイの量産を実現したメーカーだ。

TCLは、次世代のディスプレイ技術ではこのインクジェット印刷方式が鍵になると考えており、現在率先して同方式での量産に力を入れている。17インチのインクジェット印刷方式による有機ELローラブルディスプレイは2024年にも量産化される見込みだ。

有機ELローラブルディスプレイはフレキシブルテレビや曲面・折り畳み式ディスプレイ、透明の業務用ディスプレイなどにも応用できるといい、将来的にはウェアラブルデバイスにも応用できるようになるだろう。

このほか、TCLはMini LED方面の最新研究成果であるOD Zero技術も披露。Zeroという名の通り、光源と液晶の間の距離をほぼ0ミリ(通常のLEDやQLEDは10~25ミリ)にまで縮小し、超薄型の本体を実現した。

今年6月には「4K Mini LED C825テレビ」「4K QLED C725テレビ」「P725 4K HDRテレビ」シリーズを発表する予定だ。このほかグーグルと提携し、今年中にグーグルテレビを発表する予定だという。(翻訳・山口幸子)

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