診察・処方・保険の一体化を促進、オンライン医療「圓心科技」が500億円調達 

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診察・処方・保険の一体化を促進、オンライン医療「圓心科技」が500億円調達 

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圓心科技集団(Yuanxin Technology)がシリーズEで30億元(約490億円)を調達した。今シリーズは2020年6月にシリーズDで調達を成功させてからわずか半年後の新たな資金調達となる。セコイア ・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)とテンセント(騰訊)が共同でリード・インベスターを務め、「中信証券(CITIC Securities)」「中金資本(China Capital Investment Group)」「OrbiMed」「啓明創投(Qiming Venture Partners)」なども出資に参加した。「Index Capital」が単独で財務顧問を務めた。

調達した資金はオンライン診察、医薬品の処方、健康保険などの分野で自社の競争優位性を高め、「医療―患者―医薬品―保険」のクローズドループの確立のために充てられるとのこと。

圓心科技は2015年に設立され、北京に拠点を構える。設立から6年間で、オンライン診察や医療情報を提供する「妙手医生(miaoshou.net)」、病院向けにオンライン医療の仕組みを提供する「圓心医療科技」、オンライン医薬品EC「圓心薬房(miaoshou.com)」、医療保険サービス「圓心恵保」の4つの業務カテゴリーを確立し、診察、医薬品の処方、医療費用をカバーする総合的な医療サービスプラットフォームとなった。

診察に関しては、妙手医生などのプラットフォームに130万人以上の登録医師を抱えており、サイトの1日平均アクセス数は700万人に達する。また中国全土の200軒あまりの病院に対して、オンライン医療システムを導入させ、運営を行っている。

医薬品の処方については、圓心薬房プラットフォームが200店舗あまりの門前薬局および自社経営のDTP(Direct To Patient)薬局を通じて80以上の重点都市と370軒あまりの三甲病院(中国の等級で最高クラスの病院)を戦略的に繋ぎ、患者に医薬品を処方している。

医療費については、患者の治療履歴と服薬データの解析を通じて、圓心恵保が保険会社と共同で患者に合わせた適切な保障を提供し、医療費に関する問題を解決している。現在、3000万人以上が同社の保険サービスを利用している。

創業者の何涛CEOは、「近年我が国では医療、医薬品の関連政策が次々と打ち出され、それによって診察、医薬品の処方、医療費用などの分野に構造的変化が起こり、1兆元(約16兆円)規模の市場が新たに出現した。これは圓心科技の発展にとって歴史的なチャンスの到来となった」と述べた。

中国では「三医連動(医療保険、衛生、医薬品流通の改革を連動して行うこと)」を核にした医療制度の改革が進んでいる。2020年2月、中国国務院は「医療保障制度改革の深化に関する意見」を発表し、医療保障体系の構築、医療保険の改革、医薬品提供側の改革を加速させることを表明した。

これらの政策が後押しして、院外処方、オンライン診療、民間健康保険などの市場が急速に成長している。

また、デジタル化技術が急速に浸透し、利用者目線の医療保障システムが再構築されつつある。2018年、中国国務院は「『インターネット+ヘルスケア』の促進に関する意見」を発表し、インターネットを活用した診察、医薬品提供、医療保険サービスの推進を明確に表明した。2020年のコロナ禍によってデジタル化の傾向はさらに加速している。

病院での診察にはデジタル化技術が取り入れられ、医薬品の処方については処方せんの電子化、調剤の自動化が推進されている。医療保険については、各地でまざまな支払い方法と保障内容が模索されている。圓心科技はデジタル化のボトルネックは取り除かれつつあり、デジタル化のクローズドループは今後数年内に確立できると考えている。

2020年からは、オンライン診察予約、オンライン問診、デジタルカルテによる病歴管理を含む診察プロセスのデジタル化、処方せんの電子化および送付、オンライン決済を含む医薬品処方プロセスのデジタル化など、医療・保険業務のデジタル化を加速させてきた。

飲食、旅行、不動産取引などの分野に比べて医療業界はサプライチェーンが複雑で連携も難しく、行政による監督も厳しいため、デジタル化は早期段階にある。一方で、地域医療と結びついた総合的なヘルスケアプラットフォームが本格的に形成されつつある。そのような状況の中で圓心科技は、医療デジタル化の先駆者として確固たる地位を築いていく方針だ。
(翻訳・普洱)

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