独創的なデザインで大ヒット 初月から黒字の腕時計ブランド「HappieWatch」が数億円を調達 

36Kr Japan | 最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア

日本最大級の中国テック・スタートアップ専門メディア。日本経済新聞社とパートナーシップ提携。デジタル化で先行する中国の「今」から日本の未来を読み取ろう。

スタートアップ注目記事

独創的なデザインで大ヒット 初月から黒字の腕時計ブランド「HappieWatch」が数億円を調達 

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

続きを読む

腕時計やライフスタイルグッズを手掛ける「HappieWatch」がエンジェルラウンドで数千万元(約数億円)を調達したことがわかった。リード・インベスターは「徳迅投資(Decent Capital)」、コ・インベスターは「君上資本(Junshang Investment Management)」、「春泥資本(Spring Mud)」が財務アドバイザーを務めた。調達した資金は製品開発、ブランディング、販路開拓等に充てられる。

HappieWatchの共同創業者のFrank氏によると、世界の腕時計などアクセサリー市場の年平均成長率は8.8%で、特にアジアでの伸びが著しい。なかでも中国は腕時計だけで数千億元(約数兆円)規模、アクセサリーも含むと数兆元(約数十兆円)規模の市場になる。

HappieWatchは2019年末に発売され、初月から黒字となった。現在の月間売上高は数百万元(約数千万円)に上り、月20%〜40%という速さで成長している。また、今年6月18日に予定されている恒例のECセールに合わせたキャンペーンを準備しており、その月に売上高1000万元(約1億6000万円)超を見込んでいる。海外市場は香港支社が担当し、クラウドファンディングサイトの「Indiegogo」経由で販売している。現在の月間売上高は150万香港ドル(約2000万円)だ。

HappieWatchは腕時計を第一歩として、アクセサリー、ライフスタイルグッズを幅広く展開することを目指している。共同創業者のWei Jay氏によると、腕時計からはじめたのは次の3つの理由からだ。まず、腕時計は単に時間を確認するだけにとどまらず、すでにファッションの一部になっていること。次に、既存の腕時計ブランドのデザインは陳腐化しており、市場からの反応を十分に認識できておらず、若者の需要を取りこぼしていること。そして、腕時計は全世界で通用する製品で、海外での知名度を上げやすいことだ。

このような考えから、HappieWatchは新進気鋭の芸術家、イラストレーター、グラフィティ・アーティストと積極的にコラボしており、コラボ商品のすべてに固有のナンバーを付け、限定版として販売している。

海外ブランドとのコラボも行われており、たとえば米シューズ販売店「Solestage」とのコラボでは、スケボーシューズに合わせた配色の腕時計を発売した。米大統領選の最中には、トランプ氏とバイデン氏の顔をモチーフとした腕時計も販売している。

HappieWatchの商品
HappieWatchの文字盤

サプライチェーンもHappieWatchの強みの一つだ。Wei Jay氏によると、腕時計のサプライチェーンは非常に複雑で、1つの部品だけで複数の加工工場が必要になることもある。こうした事情のため、腕時計は新製品発売までのリードタイムが長く、通常6カ月から1年間を要する。HappieWatchは1年かけて安定したサプライヤーを確保し、リードタイムを2カ月に短縮させることに成功した。

HappieWatchの製品は3つの価格帯に分かれている。「FunnyFace」はミドルレンジで、価格は1200元〜2000元(約2万円〜3万2000円)で、ムーブメントはクォーツ式だ。アーティストコラボシリーズはデジタル時計で、価格は600元〜1000元(約1万円〜1万6000円)。最も高価なのは数万元(約数十万円)の機械時計である。腕時計以外のアクセサリーは2022年に発売される予定だ。腕時計はリピート率の低い商品だが、HappieWatchのリピート率は10%弱となっている。

HappieWatchは中国国内では大手ECプラットフォームで販売し、宣伝はSNSでの広告を中心とする。海外では上述のIndiegogoのほか、自社サイトやアマゾンでの販売を準備している。今後はインフルエンサーによる宣伝、映画やテレビ番組のスポンサー、オフラインのフラグシップショップなどを検討している。

(翻訳・小六)

7月1日より、これまで36Kr Japanのメディアで提供していた記事のうち、一部スタートアップ企業に関するニュースについては、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」の会員限定で提供します(初期段階では無料会員も対象とします)。まだ登録されていない方は、ぜひそちらをご利用ください。

原文はこちら

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録

関連記事はこちら

関連キーワード

セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け

メールマガジンに登録