ネット配車大手DiDi、共同購入型ECをテスト運営 地方都市攻める

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ネット配車大手DiDi、共同購入型ECをテスト運営 地方都市攻める

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昨年6月に住宅地向け共同購入サービス「橙心優選(Chengxin Youxuan)」をリリースしたのに続き、滴滴はこのほど配車アプリ「滴滴出行(DiDi Chuxing)」内で初の自営EC事業「今日爆款(Jinri Baokuan)、または好貨特売(Haohuo Temai)」のテスト運営を開始した。このEC事業は、住宅地向け共同購入のようにユーザーが指定場所に商品を取りに行くのではなく、商品はメーカーから直接発送される。ターゲットは地方都市だ。

業界関係者は、今日爆款はソーシャルEC大手「拼多多(Pinduoduo)」や中国の生活関連サービス大手「美団(Meituan)」のB2Cネット通販サービス「団好貨(Tuanhaohuo)」を参考に低価格、共同購入により市場獲得を目指していると分析する。

特筆すべきは、滴滴が今年3月から始めたEC人材募集の中でライブチャンネルに言及していることだ。滴滴がライブコマースなどのコンテンツ機能を計画中であることを示唆している。

業界アナリストは、滴滴が自営モデルのEC事業を始めるのも想定内という。住宅地向け共同購入では、美団、拼多多など多くのテック企業の参入で低価格販売や市場独占が起き、当局が秩序ある競争にするための会議を開いたところ、各社の動きは沈静化した。

このような中で新規事業を試みる企業も現れた。美団は今年初めに同社初となる自営モデルの共同購入EC事業「団好貨」をリリースし、産地直送品を扱っている。滴滴の今日爆款もメーカー直送、共同購入という類似の運営モデルで、良品、一品でも送料無料、最低価格を打ち出している。

滴滴出行は昨年10月、中国国内の月間アクティブユーザーが4億人を突破したと発表。滴滴は豊富なユーザーを更なる収益につなげようと共同購入、タクシー、金融サービス、シェア自転車、引っ越しなどのサービスをアプリに追加した。今日爆款も同アプリ内にあり、膨大な滴滴出行ユーザーを背景にEC市場の一角を占めることを期待している。

今日爆款の利用方法は美団の団好貨に近い。

左が滴滴の今日爆款、右が美団の団好貨

今日爆款の取扱商品は食料品、日用品、家電などだ。一部の商品にクーポンを配布し、対象商品は毎日更新される。

今日爆款の商品はすべて共同購入の価格で購入でき、すべて送料無料だ。これはどのECもサービス開始当初にユーザー獲得のために取る手段だが、今後も続くかどうかは分からない。

ユーザーが商品を購入後、メーカーは48時間以内に出荷する。

現在、今日爆款のアフターサービスは橙心優選が提供し、返品など基本的なショッピングのルールを案内している。

テスト運営開始からまだ間もないが、すでに30万人以上のユーザーが利用していることからすると、今日爆款のようなECモデルは滴滴の多くのユーザーに受け入れられているようだ。ECがネット配車、シェア自転車、住宅地向け共同購入に継ぐ滴滴の成長の柱になるだろうか。

(翻訳・二胡)

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